戦時下、室蘭で犠牲になった朝鮮半島出身の方の御遺骨が６２年の歳月を経て、このたび遺族のもとに還されることになりました。皆様方におかれましては、この２ヶ月間、物心両面のご支援をいただき心から感謝申し上げます。つきましては下記の通り、犠牲者の追悼法要をとり行なうことになりました。心のこもった、市民主体の集いとしての法要にしたいと考えていますので、ぜひ多くの方のご参列をお願いし、御案内申し上げます。
◆午後１時30分～２時30分（終了予定） ≪記帳受付 午後１時から≫ ◆光昭寺本堂 室蘭市輪西町３－４－４ Tel ０１４３-４４－２０５０ ◆追悼法要：読経、焼香、関係者と諸団体の挨拶、メッセージ朗読、殿平善彦氏（深川市一乗寺住職）講話 当日は平服でお越し下さい。香典は不要です。当日、賛同金の受付は致します。
◇強制連行犠牲者の遺骨返還を実現する室蘭市氏の会 ◇強制連行・強制労働犠牲者を考える北海道フォーラム 法要に関する問い合せ 0143-43-2895 又は、0143-22-4714
中小企業センター３階 Tel 0143-43-3619 室蘭市東町４－２９－１（汐見バス停から徒歩３分）
六十二年間、光昭寺に預けられていた三体の遺骨が、韓国の肉親の元へ還されることになりました。遺骨返還という歴史の１ページに立ち会って、今、私たちが学ぶべきことは何か？ その意味を、アジアの平和という広がりの中で、ともに考えてみませんか？
父親の体験を通じて在日朝鮮人のルーツという歴史とつながり、北海道フォーラムの活動では遺骨を通じて「過去」の歴史とつながった自らの体験から、被害者・加害者という古い価値観から脱却し、共に過去と向き合うことから新しい東アジアの和解と平和を！と訴える。
詳細は、Tel 0143-43-2895 又は、0143-22-4714 へ
①２月 ３日（日）１２時～ ◆街頭募金（１時間程度）室蘭東町ポスフール正面入口 ②２月１７日（日）１３時３０分～（受付１３時～）◆追悼法要 輪西町光昭寺 「朝鮮人犠牲者の遺骨を返還する市民の集い」 ③２月２３日（土）１６時～ ◆「遺骨を新しい箱に納めます」 輪西町光昭寺 ◆遺族 鄭相得さん来蘭。鄭さんを囲んでの懇親会も行ないます。 ④２月２４日（日）１３時～ ◆合同追悼法要。 本願寺札幌別院 ⑤２月２６日 ◆遺骨捧持団 韓国へ
■親からつながる歴史－強制連行者二世としての自覚 1940.01 父蔡晩鎮、九州折尾第二高松炭鉱へ 1940.12 北海道赤平茂尻炭鉱へ 1942.04 幌加内町沼牛クローム鉱山へ 1944.01 幌加内町鷹泊帝国砂白金鉱山へ 1945.0815 解放後、朝鮮人連盟、朝鮮総聯などで民族運動 1976.07 殿平氏らと「空知民衆史講座」発足1984.08.29 死去 □「在日」のルーツヘの自覚 □民族的アイデンティティの確立 ■遺骨からつながる歴史－「過去」との出会い 2003.02 「強制連行・強制労働犠牲者を考える北海道フォーラム」結成 ※西本願寺札幌別院から101体の合葬遺骨と遺留品名簿の発見が契機 2004. 美唄常光寺６体 根室大徳寺２体 泊村法輪寺８体 室蘭光昭寺３体 2005 赤平宝性寺１体 猿払浅茅野旧共同墓地１体発掘 2006 猿払浅茅野旧共同墓地１２体発掘1973.04 朝鮮人強制連行真相調査団北海道調査（日弁連・朝鮮総聯） 小池喜孝氏、「北見歴史を語る会」発足 1975 「北見民衆史講座」 1976.10 「オホーツク民衆史講座」 1978 「民衆史道連」結成□室蘭の遺骨問題寺院安置遺骨１２１体 埋葬発掘遺骨 １３体 返還・埋葬未確認名簿２４１名（歌志内） 確認された遺族２６遺族2004.06 外務省資料入手、遺骨発見の手がかりとなる1945年7月15日、室蘭は米軍艦３隻から艦砲射撃の集中砲火を受けた。その数１トン爆弾 860発。当時、14487名が働いていた。（内、朝鮮人労働者2248名） 死者は市民まで含め400名以上で朝鮮人労働者５名も犠牲となった。 死亡の事実は「室蘭戦災史」にも記述されているが、遺骨の所在については明らかにされ てこなかった。2005.05 遺族室蘭来訪「太平洋戦争終結による旧日本国籍人の保護引揚関係・朝鮮人関係・遺骨送還関係」 ・1964年 遺族から当事の池田勇人首相宛てに陳情書３通 ・外務省から富士製鉄（当時）へ調査依頼 ・富士製鉄報告書 ・韓国代表部および遺族へ遺骨を返還する旨の返書2007.11.28 「室蘭市民の会」結成 2008.02.26 遺骨返還（室蘭３体、赤平１体） ■遺骨は一人の人間の人生の終焉として、そこに至る時間と空間の重みを持っており、決して単なる 「遺物」ではなく犠牲になった本人の命の痕跡であると共に本人の「人格」こつながる尊厳を有し ている。したがって遺骨問題の解決は、補償、謝罪のいわゆる戦後補償問題以前に人道主義に徹して おこなわれるぺきであると考える。 ■遺骨を掘ること、それは未来を掘ることである。・６２年ぶりの無言の対面 ・本名の回復 ・日本政府および企業の非人道的対応
講演と市民の集い お話し 殿平善彦氏 「強制連行、強制労働犠牲者を考える北海道フォーラム」共同代表
1945年7月、米軍による室蘭への艦砲射撃により多くの市民とともに5名の朝鮮半島から徴用された少年5名も犠牲となった。しかし、その犠牲者の遺骨は遺族へ返されることなく未だに輪西の寺院に安置されたままである。最近ようやくこの遺骨を遺族のもとへ返そうとする市民の声が高まってきている。長年にわたり、北海道内各地における強制連行と強制労働の実態と遺骨調査などを行ってきた殿平氏は、遺骨返還を政治の世界の外交ではなく民間の手で、地域住民の手で遺族のもとへ返還することの大切さを訴えてきた。私たちが歩んで来た過去から決して目をそらすことなくありのままを直視し、過去の痛ましい出来事から日本とアジア諸国との平和な未来を見出そうと力説する。
1945（昭和20）年生まれ 龍谷大学大学院文学研究科中退。浄土真宗本願寺派一乗寺住職のかたわら、社会福祉法人多度志保育園々長、空知民衆史講座代表をつとめる。80年代にベトナム・ラオス・カンボジア仏教会を数度訪問。70年代から幌加内町朱鞠内、深川市鷹泊などの戦時下タコ部屋労働、朝鮮人強制連行の調査・研究を開始。犠牲者の遺骨を発掘し、日本、韓国の遺族へ返還する活動を継続している。 97年夏、「日韓共同ワークショップ」共同代表、以後東アジア共同ワークショップを支援し、東アジアの若者の交流を図る。
