IchiroGendai2006

Previous/Ichiro IchiroGendai2006 日刊ゲンダイの丸投げです。ゲンダイさん、ご免なさい。

ゲンダイ20061012自爆覚悟の金正日を制裁で追い詰める危険度
ゲンダイ20060927【安倍政権でホントにいいのか！】元幹事長・加藤紘一
ゲンダイ20060829すでに安倍は小泉のロボット次期政権の組閣日程まで小泉おれおれ首相が決めるという
ゲンダイ20060808《長野県知事選》田中康夫３選ならず
ゲンダイ20060620福井日銀総裁を辞めさせない小泉政権の都合
ゲンダイ20060525庶民は怒る大銀行の最高益
ゲンダイ20060510案の定、暴走し始めた防衛庁自衛隊「２兆円も３兆円もかからない」と放言
ゲンダイ20060426米軍グアム移転費「７１００億円負担」のインチキ
ゲンダイ20060325米軍のグアム移転に日本人の税金７５億ドル（８８００億円）
ゲンダイ20060315小泉日本国政府はアメリカの出先機関同然
ゲンダイ20060304前原民主党が小泉自民と連立する可能性
2005年 2004年 2003年

■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2006年10月12日号 -1 ■■■ http://www.ngendai.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ Today's Top News ◇◆ 自爆覚悟の金正日を制裁で追い詰める危険度この事態を煽る安倍政権のいかがわしさ安倍幼稚政権は国連決議だ海上封鎖だと拳を振り上げたが、日米の強硬路線は朝鮮戦争への道と見る専門筋 ■ 前代未聞！　安倍首相の国会答弁　官僚１００人動員 ■ 北核実験２回目実施か　日本政府情報収集に大わらわ ■ 日中会談をバックアップ安倍・池田大作「極秘会談」の中身 ■ 〈日立〉クラリオンを買収へ ■ 【安倍首相、日韓会談で】北への「抗議声明」蹴られた ■ 〈楽天〉ＴＢＳ提携交渉不毛の１年　三木谷社長の腹のくくり方 ■ 〈トヨタ〉最新技術がウリ　１０代目「カローラ」 ■ 〈高島屋〉経費９０億円追加削減 ■ 〈松坂屋〉きょうから中日優勝セール　東京でも初めて実施 ■ 〈森永乳業〉「カフェラッテ」も高級ブーム！ ■ 【話題の焦点】・２カ月で２０キロ！経済ジャーナリスト荻原博子さんの激ヤセ「鍼ダイエット」 ─ Today's Top News ──────────────────────────── ■ 自爆覚悟の金正日を制裁で追い詰める危険度 ■ この事態を煽る安倍政権のいかがわしさ ■ 安倍幼稚政権は国連決議だ海上封鎖だと拳を振り上げたが、 ■ 日米の強硬路線は朝鮮戦争への道と見る専門筋 ────────────────────────────────────── ------------------------------------------------------ 北朝鮮の突っ張り路線を暴走させているのは小泉安倍のヘボ外交にも一因があるという専門筋の指摘も７月のミサイル発射時の前例もある。政権支持率上昇の絶好のチャンスと走っているが、北朝鮮制裁を強化しても北朝鮮が軟化するはずはないと分かっているのに…… ------------------------------------------------------ 　北の核実験については、成否を巡って、さまざまな議論がある。本当に核だったかどうかもハッキリしないが、国際社会は後戻りできない一歩を踏み出そうとしている。　日米が声高に「制裁」を叫び、韓国の盧武鉉大統領は「包容政策の見直し」を言い出した。北をかばってきた中国のメンツは丸つぶれで、専門家も「最大の影響を受けるのは中朝関係」（清華大国際問題研究所・閻学通所長）とガックリきている。　おそらく、今後、国際社会は厳しい経済制裁に向けて動き出す。今度は国連憲章７章に基づく行動になる。　日本の法律では臨検はできないが、一気に法改正で対応するかもしれない。農水産物の輸入停止、全船舶の入港禁止、金融資産の凍結、食糧、燃料支援ストップとエスカレートしていく。　気になるのは、国際社会に「その先」のシナリオがあるのかどうかだ。経済制裁で金正日が謝ればいいが、そんなタマには見えない。国民が何百万人も餓死しても平然としていた男である。むしろ、暴発、自爆するのではないか。　北朝鮮をかばう気は毛頭ないが、この問題には冷静な対処が必要だ。北のミサイルは日本に向けられているのだから、なおさらだ。 ◆ この男に経済制裁が通じないのは明らか ◆ 　北が経済制裁にビクともしないのは、７月のミサイル発射の例を思い出してみればいい。国連安保理はすぐさま非難決議を採択。国際社会は包囲網を敷いたのに、今回、それをあざ笑うかのように核実験を強行した。直前に安保理が「（核実験を）やったら追加措置」の議長声明を出したのに効果はなかった。これが北の“正体”で、「北を追い詰める逆効果」は多くの専門家が指摘していることなのだ。　例えば、元米国務省北朝鮮担当官で、現在、国際教養大（秋田市）教授のケネス・キノネス氏は月刊誌「世界」９月号で「米国や日本の大きな誤解」について、こう書いている。〈ブッシュ大統領は金正日に迫ってきた。大量破壊兵器を放棄して国際社会と協力するのか、それとも国際的孤立と非難に甘んじるのか、決断せよと言うのである〉〈金正日はミサイル実験を中止して、国際社会に服従するべきだろうか。それとも米軍の先制攻撃にさらされる可能性があるにしても、国家の主権を防衛する勇気と決意を決然たる態度で表明するべきだろうか〉〈（金正日が）国際社会の圧力に屈すれば、どんな犠牲を払っても北朝鮮の主権を守るとした父、金日成の約束を裏切ったと見える危険を冒さざるをえない〉〈父の公約を掲げることは金正日にとって政権の生き残りをかけた大事なのである〉　こうした金正日の“行動パターン”はハッキリしている。経済制裁では問題解決の糸口にもならないのである。 ◆ 狂気の国家をさらに暴走させた日米軍事同盟 ◆ 　そもそも、なぜ、北は国際社会を敵に回してまで、核開発を急ぐのか。その分析も必要だ。元外務省中国課長で広島市立大広島平和研究所所長の浅井基文氏は〈ブッシュ・小泉の下で進められてきた５年間の日米協力こそが北朝鮮の警戒感を強める根本的原因〉〈（北の核開発は）アメリカ及び日本の攻撃的なアプローチに対する必死の防衛的行動〉（「世界」９月号）と書いている。　大量破壊兵器絶滅のために先制攻撃も辞さずという米国は、この５年間で小泉ポチ首相と日米軍事同盟を飛躍的に強化させた。軍事衝突を回避するために米と対立してまでも対北融和策をとってきた韓国とは対照的だ。揚げ句が、拉致と核をごちゃまぜにして、「圧力」しか頭にない安倍の登場である。　北が核を急ぐ裏には、ブッシュとつるんでいる日本の存在がある。ミサイルが向けられているのに、米国と一緒になって北脅威論を煽る幼稚な外交が、「今日の最悪事態」を招いた一因なのは間違いない。「北朝鮮が欲しているのは、米国との直接対話です。日本はその仲介役ができるはずなのに、やっていない。米朝の直接対話が実現すれば、北朝鮮が６カ国協議に復帰し、暴走を食い止めることもできるでしょう。日本は国際社会でリーダーシップを発揮できるチャンスなのに、小泉―安倍政権の対米従属外交は、逆にその芽を摘んでしまっているのです。北が核実験に踏み切った以上、安倍政権が考えるべきは、国連憲章第７章に基づく制裁ではなく、核の惨禍を防ぐための対話です。日米が強硬姿勢を強めれば、北朝鮮をますます追い詰め、自暴自棄にさせるだけです」（浅井基文氏＝前出）　北を追い詰めた張本人が、ますます拳を振り上げているのだから、アブナイ話だ。 ◆ 北朝鮮を政治利用する怪しい魂胆 ◆ 　しかも、この政権には北朝鮮問題を支持率上昇につなげようという怪しい魂胆が見え隠れする。　７月のミサイル発射の時、小泉の計らいで頻繁にマスコミに登場した安倍は、総裁選の勝利を決定づけた。安倍と一緒になって対応した麻生は株を上げ、「金正日には感謝しないといけないのかもしれません」などと言っている。　きのう（１０日）も中川秀直幹事長が大阪９区の補選の応援に入り、「北朝鮮に間違ったメッセージを送らないためにも絶対勝ち抜く」と言っていた。　こんな事態なのに、北の核実験をちゃっかり、補選に利用する気なのである。この神経には驚いてしまう。本当に北の自爆の怖さが分かっているのか。小泉も「プレスリーのところにいるときに（ミサイルを）撃たれていたら格好が悪かった」と言って、大ヒンシュクを買ったが、この程度の感覚なのかと思うとゾッとする。　こんな政権が国民の危険も顧みず、「人気取り」で「制裁」「制裁」と叫んでいる。国民は「ちょっと待てよ」と考えるべきだ。 ◆ 国連の経済制裁が成功するには１０年以上かかる ◆ 　こんな安倍政権とブッシュに北朝鮮問題を任せていたら、先が思いやられる。いずれ、悲惨な戦争になる。コリアレポートの辺真一編集長はこう言う。「国連安保理決議による経済制裁が問題解決になるとは思えません。リビアも制裁から放棄まで１０年以上かかったし、イラクに至っては軍事衝突になりました。北は最悪だった９５年に比べれば、経済は上向いている。少なくともブッシュ大統領の残り２年の任期中は持ちこたえる。その間に核兵器はどんどんつくられる。来年には５万キロワットの発電所ができるし、２０万キロワットの施設も建設中です。問題解決には、米国が対話に応じて、電撃的な解決策を提示するしかないと思います」　さもないと、北が確実に第２、第３の核実験を強行する。いつか、米国が軍事力で踏み込む。そうなれば、日本は自動参戦だし、米が軍事力を行使しなければ、日本はずっと北の核の脅威にさらされることになる。当然、憲法は改正され、国防のために徴兵制ということになる。歴史を振り返ったとき、「無理しても６カ国協議を続ける努力をすればよかった」ということになるかもしれない。

■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2006年 9月27日号 -2 ■■■ http://www.ngendai.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ──［連載記事］── ▼ 【安倍政権でホントにいいのか！】元幹事長・加藤紘一 ── ▼ 【この会社の人と事件（須田慎一郎）】「命を担保」の生命保険で儲けているのはダレか ── ▼ 【ネット投資必勝作戦（美浜平八）】高収益割安株〈富士紡ＨＤ〉ＰＥＲ１２倍の２５０円台から注目 ── ▼ 【うわさの真偽】・新たなデザイン ── ・投資額拡大 ── ▼ 【ロト６出目予想】キャリーオーバー発生中　出目状況から大穴狙い。連続数字を期待 ── ▼ 【仕事・遊び・暮らし情報】意外と重いゾ！　「自転車の交通違反」罰則 ── ⇒ Today's Topics ≫ 派遣の男、女性社員を刺し自殺（富士通川崎工場） ≫ 熊田曜子似アイドル志望放火魔のトンデモ理由 ≫ 《川崎・トンネル殺人》昨年３月にも通り魔 ≫ 〈日テレ〉来季の巨人戦中継縮小 ≫ 《亀田“疑惑”の世界戦》ＷＢＡ会長「八百長じゃない」 ≫ 杉田かおる不倫発覚（５０代大手出版社勤務） ─【安倍政権でホントにいいのか！】─ 連載 ───────────────── ▼ 元幹事長・加藤紘一 ── ────────────────────────────────────── ◆ 中国も米国も敵に回す「戦争肯定論」 ◆ 　安倍晋三さんが書かれた「美しい国へ」はコンパクトですぐ読める本ですが、内容はいただけない。通奏低音は「先の戦争は間違っていなかった。そのことを証明したい」ということです。これは靖国問題やＡ級戦犯問題で中国とぶつかるだけでなく、米国と真正面に対決することになる。Ａ級戦犯を決めた東京裁判は主任検事のキーナンをはじめ米国の主導でした。　中国と険悪になることには、米国でも懸念が広がっていて、米議会の下院外交委員会でも取り上げられました。　安倍さんのブレーンといわれる評論家が「米国と仲良くすれば中国もついてくる」と言っていますが、米国は北朝鮮問題もイラン問題も中国との協力が不可欠になっています。国連の北朝鮮決議も米中のレベル以上のものはできなかった。安倍さんの考え方では日本は米中のお荷物になってしまうでしょう。　総裁選での安倍さんの発言にも「え～っ」と驚きました。　谷垣さんが「日中国交正常化をした時、中国は戦争指導者と一般の日本国民を分けて国民に説明した経緯があった」と説明すると、安倍さんは「そんな文書は残っていない」「それは階級史観だ」と反論しました。　中国側は“責任区分論”で日本への戦後賠償を放棄したのに、これを否定しては日中関係をもう一度やり直さなければならない。この理屈で言えば、日本の軍部も赤紙で召集された二等兵も戦争責任があるということになる。安倍さんは自分の言っている意味が分かっているのかなぁ……。 ◆ 再チャレンジ支援策は格差を広げる ◆ 　今、国民の多くの心情は、糸の切れた風船が何十万個とフワフワ浮いている状態のようです。どこかに帰属したい不安な日々を送っている。この風船にナショナリズムという微風を送るだけで同じ方向になびいてしまう。　私の実家に放火したのは“たそがれっぽいテロリスト”でしたが、動機は私が靖国参拝を批判した雑誌を読んだからだ、と言っているそうです。実家の放火はそんな風潮の証明のようです。　奥さんに責められ、息子から非難されるお父さんが一家をまとめる簡単な方法がある。いきなり窓を開けて大声で隣の悪口を言うことです。　むこうから「何を！」と言い返せばシメたもので、奥さんも息子も「父さん頑張れ」となる。これは政治の世界では絶対にやっちゃいけない簡易指導法なのです。　国民の６割が反対していた靖国参拝も、小泉さんが「中国の言いなりにはならない。批判する方がおかしい」と言うと、賛成が６割になる。おかしな風潮です。　その小泉政治で生まれた格差社会は、安倍さんが言う「再チャレンジ支援策」では是正できないでしょう。　小泉さんは改革で日本の景気はよくなったと言いますが、これは中国特需と、国民が受け取るはずの金利をゼロにして銀行と企業を救済したこと。それに派遣雇用法の改正で企業の雇用負担を軽減させたことです。しかし、再チャレンジは競争原理を前提にしていますから、格差はさらに広がってしまいますよ。

■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2006年 8月30日号 -1 ■■■ http://www.ngendai.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ Today's Top News ◇◆ 安倍さんは「教育改革」を強調するが、危険だ小泉政権下の「教育改革」の名で行われた「国立大学の法人化」で、いま大学で何が起こっているか承知の上なのか今、国立大学は次々破綻する深刻な危機 ■ 参院選に出る米長邦雄氏のおい（フジＴＶ記者）の評判 ■ 悪い冗談　竹中総務相　安倍政権では官邸入り？ ■ やや改善　７月失業率４．１％　有効求人倍率１．０９倍 ■ 敵対的ＴＯＢ不成立濃厚「王子敗北」　財務アドバイザー・野村証券の大ダメージ ■ 〈ＫＤＤＩ〉データ送信速度１０倍のケータイ発売 ■ 〈西日本高速〉ＳＡ初！　阪神タイガース公認ショップ９月２日オープン ■ 業界トップＪＣＯＭにＣＡＴＶ売却　さっさと撤退する〈松下〉シタタカ戦略 ■ 誰が買った？　ＴＢＳ株で大口時間外取引 ■ 紀陽ＨＤの公的資金活用で地域銀行の再編加速 ■ 《世界生産》トヨタ、ホンダは過去最高　日産は前年割れ続く ■ 大阪の高級ホテルリッツ・カールトン全面改装 ■ 石油２社　持ち合い強化 ■ 韓国の「オーマイニュース」　日本版スタート ■ ストレスはパンチで撃退！ ■ 【話題の焦点】・偏差値が悪くても希望はある　我が子を早大に入れるウラ技 ─ Today's Top News ──────────────────────────── ■ 安倍さんは「教育改革」を強調するが、危険だ ■ 小泉政権下の「教育改革」の名で行われた「国立大学の法人化」で、 ■ いま大学で何が起こっているか承知の上なのか ■ 今、国立大学は次々破綻する深刻な危機 ────────────────────────────────────── ------------------------------------------------------ 小泉竹中デタラメ改革の結果、ほとんどの国立大学病院があと数年で倒産しそうな恐るべき事態が進行している小泉改革の継承を掲げ、小泉ペテン首相のお稚児さんのような安倍さんが首相になり「教育改革」をやられたらこの国は百年前に逆戻り必至と懸念する専門家の声 ------------------------------------------------------ 　総裁選の勝利どころか、その後の政治日程まで決まっているからか、早くも首相気取りの安倍晋三が次々と政権構想をブチ上げている。　最近とくに強調しているのが「教育改革」だ。「私たちが取り組まないといけない大きな課題は教育だ！」などと訴えている。しかし、安倍長官が、この国の教育の現状をどこまで承知して発言しているのか、はなはだ疑問だ。いまや教育の「現場」は小泉デタラメ改革のせいでメチャクチャ。国立大学は軒並み“破綻寸前”という恐るべき事態が進行している。大学ジャーナリストの史川潔氏が言う。「小泉首相が行った『教育改革』の弊害です。ただでさえ日本が高等教育にかける費用は先進国で格段に少なかったのに、『民間に出来ることは民間に』と、国が担うべき補助金まで大幅にカット。『改革』の名の下に国立大は法人化され、私大相手に補助金の分捕り競争をやらされたから、教育どころじゃなくなってしまった。　生き残りのために民間企業と同じように金儲けに走り、教授の本分である講義や研究の時間まで切り詰めている。それでも経営がたちゆかず、教職員の給与ばかりか、研究資料や設備のカットまで強いられている大学も少なくありません」　本来、国の教育予算は何を削ってでも確保すべき歳出のはずだ。それが「米百俵」の精神だろう。なのに小泉政権は財政破綻のツケを教育にまで回し、文教費をどんどん削っていった。これじゃ日本の教育そのものがおかしくなるのも当然である。 ◆ 国立大病院は医療機器も買えない ◆ 　とりわけ深刻な破綻危機に瀕しているのが、国立大学の付属病院だ。岐阜大学の黒木登志夫学長は、その窮状を日経新聞（２１日付）で次のように書いている。「教育改革を建前として始まった法人化は、次第に行政改革と財政改革の色彩を強くしてきている」「医療と教育の重要性を考えない一律の『財政改革』。余命数年という深刻な状況である」「０８年度までにはほとんどの大学が病院のために大学の予算を削らざるを得なくなるであろう」「大学予算の三分の一を占める病院の赤字は、規模の小さい学部など簡単につぶしてしまうほどなのだ。教育経費はゼロになるかもしれない。大学病院の病巣が大学全体に波及するところまで来ている」……あと数年で国立大学病院の多くが倒産し、それが大学本体に飛び火しそうだというのだから仰天である。すでに臨床研究の論文は減少し、高度医療の機器の更新も困難になっているという。　資源に恵まれない日本が、拠って立つ基盤は人材しかない。なのに日本の国立大学は「法人化」されて、わずか３年で大変な事態に陥っている。 ◆ 国のために命を捨てる人間を育成する ◆ 　ここまで日本の教育が危機に直面したら、「ポスト小泉」は、早急に教育の再建を迫られる。大学を教育と研究の場に戻す必要がある。　ところが、安倍晋三はまったく理解していない。２２日に行われた自民党のブロック大会でも、「日本人として生まれたことに誇りを持てる日本にするために、教育の再生に取り組む」と、出てくるのは「国家」とか「愛国心」といった類のものばかりだ。　安倍の近著「美しい国へ」を読んだ作家の永江朗氏が、安倍晋三の教育論について「週刊朝日」にこう書いている。〈書名を含めて全体から伝わってくるのは、この人は国家というのがとても好きなのだ、ということ。特攻隊員の日記を引いたうえで安倍は述べる。「たしかに自分のいのちは大切なものである。しかし、ときにはそれをなげうっても守るべき価値観が存在するのだ、ということを考えたことがあるだろうか」と。そういう人もいるかもしれないが、誰かに「国家のために命をなげうて」と命令されるのは、私はごめんだ。　ついでに言うなら、Ａ級戦犯とは、他人に「命をなげうて」と命じておきながら、自分はそうしなかった人びとのことではないのか？　愛国心を語る政治家は信用できない〉　安倍晋三は「美しい国へ」で教育問題について１章を割き、「教育の目的は、志ある国民を育て、品格ある国家をつくることだ」と持論を展開している。要するに、かつての特攻隊員のように、国家のために命を捨てる国民を育てるということだ。 ◆ 「教育基本法」改正から「教育勅語」復活へ ◆ 　こんな極右政治家の安倍長官に、教育改革を進められたら日本はどうなってしまうのか。この国は１００年前に逆戻りである。　まず安倍長官は、９月からの臨時国会で、何がなんでも「教育基本法」を変えるつもりだ。「安倍長官は教育基本法の変更を『自民党結党以来の悲願だ』と意気込んでいる。最優先で成立させるハラです。日本の教育を抜本的に見直すために、首相直属の『教育改革推進会議』も立ち上げる方針。自分の任期中に、民主的な日本の教育を徹底的に潰すつもりでしょう」（政治評論家・本澤二郎氏）　すでに教育の現場では、国歌斉唱や国旗掲揚の強制など右傾化が急ピッチで進んでいる。そこへ安倍政権の教育改革が加わったら、日本は戦前へ一瀉千里だ。「教育勅語」や「教科書の国定化」が復活するのも時間の問題じゃないか。「戦前、日本は国民にひとつの価値観を押しつけた結果、廃虚となった。そこで戦後の教育は、価値観の多様性を尊重することから始まった。ところが安倍長官は、再び、戦前の愚を犯そうとしている。国家が道徳や心の問題など“正しい価値”を押しつけるのはおかしい。しかも、目指しているのは滅私奉公、忠君愛国でしょう。危険です。政治や経済を活性化させるためにも、価値観は多様であった方がいいのは明らかです」（法大教授・五十嵐仁氏＝政治学）　小泉政権にガタガタにされた日本は、安倍政権でトドメを刺されかねない。

■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2006年 8月29日号 -1 ■■■ http://www.ngendai.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ Today's Top News ◇◆ すでに安倍は小泉のロボット次期政権の組閣日程まで小泉おれおれ首相が決めるという増長傲慢に文句もいえない情けなさもっと酷い事になりそうな小泉デタラメ政治の相続政権 ■ 笑撃！？　武部幹事長が派閥旗揚げ ■ なぜですか！？　農水省の食堂は米国産を使ってないゾ！！ ■ 総務省が開発するネット「ウソ発見器」のムダ ■ 森前首相　プロレス会場で場外バトル ■ 信号機用発電機を増設　警視庁、大停電を受け ■ 糸山英太郎氏の思惑　テレ東の困惑 ■ 道交法特需　自転車業界が“乗り換え”ブームでホクホク ■ 「買収断念」で北越続落、王子急落 ■ 【話題の焦点】・こんな人は「一生独身」　１０のチェックポイント ─ Today's Top News ──────────────────────────── ■ すでに安倍は小泉のロボット ■ 次期政権の組閣日程まで小泉おれおれ首相が決めるという ■ 増長傲慢に文句もいえない情けなさ ■ もっと酷い事になりそうな小泉デタラメ政治の相続政権 ────────────────────────────────────── ---------------------------------------------------------------------- 恐らく安倍次期政権の組閣人事はすでに小泉独断男の指示で固められている閣僚や党役員のポスト欲しさに安倍をかつぎ投票を決めたお人好しの先生方はバカにされて泣きをみることになりそう ---------------------------------------------------------------------- 　安倍首相誕生の日程が固まった。来月２２日――。新首相はただちに組閣に着手し、新政権の顔ぶれが決まるとみられているが、実は、この日程が問題になっている。新聞各紙が一斉に「辞める小泉首相の強い意向で（臨時国会召集の日程が）固まった」と報じたからだ。　自民党の総裁選は２０日。間髪おかずに臨時国会を開き、組閣を済ませてしまえば、この間、派閥の猟官運動を封じ込めることができる。２４日に安倍官房長官と話し合った小泉は「（国会は）できるだけ早いほうがいいね」とか言って、この日程を主導したとされる。少なくとも複数の新聞がそう書いている。　これが本当ならば、安倍政権の正体見たりだ。前首相が次の首相の組閣日程にまで口出しし、コントロールしていることになる。どういう人事をするのか。派閥の意向をどう処理するのか。当然、安倍が決めることなのに、前首相が意見し、日程的な戦略などをアレコレ指図していることになる。これじゃあ、安倍はロボットだ。　小泉は２６日になって「新聞は嘘っぱちだ。相談して決めるように言ったんだ」とか釈明していたが、じゃあ、誰が決めたのか。　２５日には民主党の、３０日には公明党の党大会があり、主要政党のトップはここで決まる。その前に新首相を選んでしまうなんて、前代未聞の荒っぽさだ。「新政権が発足する際には、国家国民のために与野党が話し合い、十分な準備期間を経て、選出するのが政治の常道です。それを無視する小泉政権は、常軌を逸しているとしか思えません。こんなことをやっても安倍政権にケチがつくだけだと思いますけどね」（元参院議員で、国会に精通している平野貞夫氏）　まったくだ。この一事をもってして、安倍の行く末が見えるような気がする。 ▼ 小泉が安倍を後継に指名した「理由」は何なのか ▼ 　もともと、小泉首相が安倍を後継に選んだのは、「安倍なら言うことをきくから」（自民党関係者）だ。政治評論家の浅川博忠氏もこう言っている。「小泉首相が最も恐れているのは、自分が敷いた郵政民営化や道路公団民営化の路線が否定されることです。しかし、安倍官房長官であれば、心配ない。年齢も離れていて、寝首をかかれる恐れがないので、安心して、これまで引き立ててきた側面があります」　小泉が安倍を幹事長や官房長官に抜擢しなければ、安倍首相はあり得なかった。北朝鮮政策を任せ、福田を出馬断念に追い込んだのも小泉官邸の謀略だ。つまり、安倍は小泉に恩義がある。だから、逆らえないし、小泉のパペットになるしかない。　こうした力関係が今回、図らずも露呈してしまったということだ。「脱派閥は小泉さんの執念だが、安倍氏はそれほどでもない。しかし、その方向で従わざるを得なくなった。安倍氏は党とケンカしないだろうとみていた自民党議員は、派閥無視の組閣日程をアレッという思いで見ていますよ」（自民党関係者）　安倍も情けないし、小泉の執念というか、しつこさにも驚く。この調子だと、狂気のオレオレ首相の影響力が亡霊のごとく、官邸に居座ることになりそうだ。 ▼ 小泉が裏で操る安倍に猟官運動は無駄 ▼ 　こうなると、今、閣僚や党役員ポスト欲しさで安倍支持に雪崩を打っている連中はいいツラの皮だ。　滑稽なことに自民党内には安倍の“選挙対策本部”がいくつもある。同じホテル内に２つの選対があったりして、両者が対立しているのだから、笑っちゃう。「再チャレンジ議員連盟という派閥横断の若手グループが早々と安倍支援を打ち出すと、旧来の派閥も負けじと支持を表明。こうした動きに『安倍を支えている本家は俺たちじゃないか』と森派が動き出し、改めて、選対を立ち上げると、若手が反発を強めたりでグチャグチャなのです。こうした動きに慌て出したのが、古くから安倍と親しかった石原伸晃前国土交通相や塩崎恭久外務副大臣ら。当初は余裕を見せていたが、最近はウカウカしてはいられないと思ったのか、新たに安倍応援団のグループを発足させる。自民党内にはいくつ安倍応援団があるのか分かりませんよ」（政治評論家・山口朝雄氏）　ついでにいうと、森派の選対は脱派閥を演出するために丹羽・古賀派の柳沢伯夫元金融担当相を本部長に据えている。子供だましというか、いじましく見えてくる。こんな連中が「従来は派閥ごとに閣僚枠があったが、今回はグループ枠が欲しい」なんて言い出しているのだが、「ご苦労さん」だ。「話がわかる」はずの安倍の後ろにはまだ小泉がいた。こうなると、猟官運動なんてやるだけ無駄だ。閣僚人事はこれまで通り、見た目とかパフォーマンスで決まってしまうのがオチだ。小泉の頭の中ではすでにサプライズの人事構想があって、安倍にあれこれアドバイスしている可能性だってある。組閣当日はアチコチから「話が違うよ！！」という不満が噴出するかもしれない。 ▼ 安倍が言う小泉改革の軌道修正は信用できない ▼ 　安倍はここへきて、盛んに小泉改革の軌道修正を喧伝している。「頑張った人が報われる社会をつくりたい」と格差是正をアピール。小泉政権では一律カットしてきた公共事業も見直すらしく「地方が立ち上がるには道路が必要」とか言い出している。　中国、韓国との関係改善にも「しっかり努力する」と言っている。　しかし、これほど露骨に小泉の影がチラつく安倍に、果たして小泉改革の是正ができるのか。「極めて怪しい」と言うしかない。「格差を生み出した小泉改革の流れを断たない限り、再チャレンジ支援なんて、絵に描いたモチなんです。付け焼き刃でお茶を濁す修正で終わるのは見えています。また小泉首相以上のタカ派の安倍氏に中国、韓国との関係改善ができるのか。小泉改革の軌道修正は、口先だけという気がします」（山口朝雄氏＝前出）　むしろ、デタラメ小泉流政治に単細胞の超タカ派思想が加わるのが、安倍政権なのである。国民にとって、ロクなことにならないし、自民党議員もいい加減に目を覚ました方がいい。 ────────────────────────────────────── ■ 笑撃！？　武部幹事長が派閥旗揚げ ────────────────────────────────────── ◆ 山拓派に戻るに戻れず ◆ 「若手の選挙をバックアップする努力をしたい」――。　訪ロ中の武部勤自民党幹事長が同行記者団に突然、“武部派”の旗揚げを宣言した。イエスマンが、そのまたイエスマンをつくるようで冗談かと思ったら、どうやら本気らしい。幹事長退任後に当選１、２回の若手議員３０人くらいを集めて立ち上げるという。「無派閥の小泉チルドレン４３人のうち、杉村タイゾーや財務省出身の鈴木馨祐らが “武部チルドレン”とみられています。彼らは比例単独で当選しているから、次は選挙区か比例上位をもらわない限り厳しい。面倒を見てくれるよう頼む相手は、選挙を仕切った武部しかいないでしょう」（政界事情通）　武部にとっても頼られるのは大歓迎。武部は、「次の選挙では４分の１しか当選できない」と小泉チルドレンを批判した山拓に、「そう言う人が落ちる」とケンカを売った。いまさら山拓派には戻れないし、戻っても、いずれ甘利派になれば居場所はなくなる。残された道は独立しかない。　チルドレンと武部、両者の利害は完全に一致しているのだ。「自民党の幹事長は年間３００億円のカネを動かせるのです。それを２期もやったのだから、派閥をつくるくらいちょろい。本人は安倍政権でも幹事長留任か、農水相あたりでの入閣に色気を見せていますが、ダメでも３０人の子分と安倍別動隊として発言権を維持するつもりでしょう」（自民党事情通）　誕生すれば、高村、谷垣、二階、河野の各派・グループを軽く上回る。派閥の仲間には「わが弟」「息子」と呼び掛けるのだろうか。

■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2006年 8月 8日号 -1 ■■■ http://www.ngendai.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ─[★ サポートセンターお休み（配信は通常通り）のお知らせ ★]──────◇─ 　平素より『日刊ゲンダイ Dailymail』をご愛読いただきまして誠にありがとうございます。　８月１１日から１５日までの間、サポートセンター業務をお休み致します。配信につきましては、通常どおり平日配信させていただきます。　なお、上記期間中にお問い合わせいただいたメールや決済手続き等に関しましては、１６日以降の処理となりますので、あらかじめご了承下さい。 ─◇──────────────────────────────────── ◆◇ Today's Top News ◇◆ 何でわざわざ事を構えるのか靖国参拝などよりもっと重大な問題が山ほどあるのに、このバカ騒ぎは何が目的なのか失政暴政の目くらましが始まっている ■ 《長野県知事選》田中康夫３選ならず ■ 田中康夫来夏の参院選出馬　「新党日本」代表が本業に ■ 安倍“総裁”が直面する自民「参院選惨敗」の予測 ■ 「安倍４月参拝済み」は本人が流した　麻生外相「オレはすでに聞いていた」 ■ 日・中・ロが争奪する“お宝”地下資源 ■ 外務省　２０００人の大増員 ■ 〈トヨタ〉セクハラ訴訟和解　「和解が最善の方法」 ■ 〈中央青山〉「みすず」で再出発 ■ ９月９日リニューアルオープン　有楽町西武でプルンプルンの唇に ■ 【話題の焦点】・会員制ブログ“ミクシィ”は出会いの宝庫 ────────────────────────────────────── ■ 《長野県知事選》田中康夫３選ならず ────────────────────────────────────── ▼ 「借金は地域の宝」と公言する新しい「県政改革」を危惧する ▼ 　きのう（６日）、投開票された長野県知事選は、元防災担当相の村井仁（６９）が、現職の田中康夫（５０）を破って初当選した。田中は脱ダムや財政再建を説いたものの、県議や自民党県連、地元建設業者などの組織票をバックにした村井が約８万票の差をつけた。これで田中改革は道半ばで終わることになったが、本人はこの結果をどう見ているのか。本紙に緊急手記を寄せた。 ▼ 田中康夫「激白」手記 ▼ 　投票所に足を運んだ長野県民の過半は、田中康夫とは異なる指揮者の下での“県政改革”を選択しました。日本列島の背骨に位置し、数多の水源を擁する信州・長野県に、それは如何なる未来を齎すのでしょうか？　小泉純一郎内閣が社会福祉を低下し、地方交付税を激減した５年間、信州・長野県は逆に社会福祉を充実させ、環境保全を促進してきました。「未来の子供達へ借金の山を残さない信州・長野県」を目指して５年９ヶ月、破綻寸前の財政を再建すると共に、２１世紀型労働集約的産業の福祉・医療、教育、環境の分野に傾注投資しました。　と同時に、「地域で出来る事は、地域の企業や人々と共に」を合い言葉に、地元密着型公共事業へと転換を図り、先週発表の有効求人倍率は１．２０と、冬季五輪開催年の０．８８を大きく上回る雇用を確保しています。 “輝く８１市町村”なるワンフレーズ以外に具体的なヴィジョンを、選挙戦を通じて相手方は殆ど語りませんでした。が、その陣営に参画した顔触れと、「借金は地域の宝」と演説会で幾度も公言した点から忖度するに早晩、中止していたダム建設は再開され、個々人を重視する福祉や教育よりも、組織に立脚した人々の都合で、新しい「県政改革」が展開されていく、と思われます。　とまれ、長野県民の過半は、田中康夫とは異なる指揮者の下での“県政改革”を選択したのです。福祉も教育も、更には公共事業も、同じ演目でも指揮者が代われば、オーケストラが奏でる音色も一変します。　人に仕えられるよりも、人に仕える人生を。自身に課してきた矜持です。阪神・淡路大震災でのヴォランティア活動が評価され、６年前に請われて長野県知事へ就任した田中康夫は、今月３１日迄、県民に奉仕する存在です。これからも、大きな組織とは無縁な個々人の為に奉仕する場が、人生の中で与えられるのであろう、と感じています。「構造改革」なる御旗の下に、僅か５年で財政赤字は２５０兆円も拡大し、１時間に６６億円もの速度で借金が増加しているニッポン。“砂上の楼閣”にも似た物質的豊かさの上に存在しているのです。　森林整備同様に、きちんと大地に根を張った優しく・確かな未来のニッポンを形作るべく現場主義・直接対話で邁進した５年９ヶ月、お金や力の締め付けとは対極に位置する、志が反映される社会を願う、自主自律の精神に基づく一人ひとりの存在が、田中康夫の活力でした。「ぐぐっと身近になった県政！　あの頃に戻ったら“もったいない”」。田中康夫を応援してくれた「しなやかな信州をはぐくむ県民の会」が作成したチラシの惹句です。　その思いを共有し、投票所に足を運んで下さった５３万４２２９人の方々に、感謝申し上げます。

■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2006年 6月20日号 -1 ■■■ http://www.ngendai.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ Today's Top News ◇◆ 村上ファンド事件福井日銀総裁を辞めさせない小泉政権の都合 ■ 発覚！！　「統一教会」合同結婚式に祝電 ■ 住金会長ら９人を提訴　株主４人７６億円賠償請求 ■ やっぱりデタラメ改革だった　規制緩和２０法見直し ■ イラク陸自撤退めぐり調整　関係３閣僚が会談へ ■ 宿沢広朗氏急死　タフな名ラガーメンがなぜ？ ■ あす注目の株主総会　オリックス宮内会長「村上との関係」を弁明するか ■ 阪神株ＴＯＢ　きょう最終日 ─ Today's Top News ──────────────────────────── ■ 村上ファンド事件 ■ 福井日銀総裁を辞めさせない小泉政権の都合 ────────────────────────────────────── ◆ 大物議員も絡んでいる！？ ◆ 　海外メディアも一斉に批判を始めた日銀総裁の村上ファンド出資問題。「究極のインサイダー取引」などと国内外から集中砲火を浴びているが、当の福井俊彦総裁（７０）は「職責をまっとうすることで国民の信頼を得たい」と辞任を否定。辞めたくても辞めさせてもらえない事情があるようだ。 ◆ 安倍官房長官と親戚のウシオ電機も出資者 ◆ 　そもそも“村上人脈”は政官財界に広がっていて、福井総裁のような出資者のケースはゴロゴロしている。財界では宮内オリックスに続き、１７億円を運用していたウシオ電機が資金を引き揚げる方針を固めたばかりだ。「牛尾会長は政府の経済財政諮問会議の議員を務め、安倍官房長官とは兄嫁の父が牛尾氏という親戚関係です。政界にも出資者がいると勘繰られても仕方がないし、実際、かなりの大物議員がかかわっているともっぱら。騒動が飛び火したらポスト小泉レースにも影響を及ぼしかねません。ある閣僚も『村上逮捕は政権中枢を直撃するから、総理は国会を閉じた』と言っています。ここで福井総裁が辞めると『出資者は辞任』という前例をつくってしまう。だから、政府・与党はハナから福井総裁を辞めさせないと決めていたのです」（官邸事情通）　小泉首相をはじめ、安倍官房長官、武部幹事長らが「辞任の必要はない」と、福井総裁をやたらとかばってみせるのもナットクだ。　それに、日銀総裁が辞めるとなれば、ただでさえ混乱している日本の株式市場に追い打ちをかける。ゼロ金利の継続を望んでいる政府・与党が、解除を目指す日銀に恩を売っておくという“皮算用”も当然ある。「日銀としても、ここで福井さんに辞められると困るんです。『やっぱり日銀プロパーはダメだ』という話になり、武藤副総裁ら財務省に人事の主導権を握られる。総裁のイスが回ってこなくなる恐れがあります。日銀内部では、国会閉幕で『逃げ切った』と能天気に浮かれていますが、プライドの高い福井さんにしてみれば、いい恥さらし、針のむしろの気分でしょう」（日銀関係者）　９７～９８年に起きた旧大蔵省・日銀接待スキャンダルでは意に沿わない副総裁辞任に追い込まれたが、今度は辞めたくても辞められそうにない。 ────────────────────────────────────── ■ 発覚！！　「統一教会」合同結婚式に祝電 ────────────────────────────────────── ▼ 安倍官房長官のアキレス腱 ▼ 　安倍官房長官、ポスト小泉レースに暗雲だ。こともあろうに、霊感商法などで問題視されるカルト集団「統一教会」の合同結婚式に祝電を打っていたことがバレた。　きょう（１９日）発売の写真誌「フラッシュ」によると、マリンメッセ福岡で先月１３日、統一教会のダミー団体である「天宙平和連合」が「祖国郷土還元日本大会」なるイベントを開催した。そこで行われた日韓の男女２５００組による合同結婚式で安倍官房長官の祝電が読み上げられると、会場から拍手が起きた……。　統一教会との関係は安倍氏の祖父・岸信介元首相の代から続くもので、安倍氏以外にも中曽根康弘元首相、中川秀直政調会長、保岡興治元法相といった自民党代議士も祝電を送っていたというから、かなり根が深い。このイベントを「宗教儀式」ととらえれば、政教分離の憲法違反の可能性すらある、と同誌では指摘している。　今回の一件については全国霊感商法対策弁護士連絡会も質問状を送るという。総裁選レースで福田元官房長官に急追されているだけに、この“スキャンダル”は痛い。 ────────────────────────────────────── ■ 住金会長ら９人を提訴　株主４人７６億円賠償請求 ────────────────────────────────────── 　住友金属工業の経営陣が違法な資金づくりやカルテルで会社に損害を与えたとして、大阪府の株主４人がきょう（１９日）、下妻博会長や小島又雄元会長を含む元・現取締役９人を相手に、総額約７６億７０００万円の損害賠償を求める株主代表訴訟を大阪地裁に起こした。　訴状などによると、住金はごみを蒸し焼きにしてガス化するガス化溶融炉分野への事業展開を計画し、９８年ごろから、大分市の設備工事会社に外注費を水増しして工事を発注。さらに同社が取引先２社に架空工事を発注し、工事費をバックさせる方法で、約３４億円の裏金を捻出した。　住金は大阪国税局から９８～０３年度に計約４１億円の所得隠しを指摘され、うち３４億円を「使途秘匿金」と認定された。株主らは、経営陣が追徴課税分を含め約６６億９０００万円の損害を会社に与えたと主張している。　また昨年３月には、公正取引委員会から０１年９月～０３年１月ごろ、鉄鋼大手５社とステンレス鋼板の販売価格などをめぐるカルテルを繰り返したとして、課徴金納付を命じられ、約９億８０００万円を支払った。 ────────────────────────────────────── ■ やっぱりデタラメ改革だった　規制緩和２０法見直し ────────────────────────────────────── 「競争」「効率」を掲げ、ひたすら規制緩和路線を突っ走ってきた政府が、今ごろその弊害に気づいた。９０年代以降、規制緩和した分野で再び引き締める「揺り戻し法」が今国会で２０本も成立したことが、けさの朝日新聞の調べで明らかになった。　最も大幅な見直しを図ったのは鉄道、航空、タクシーなど交通の分野。コスト削減や効率化で競争を激化させ、安全軽視で事故が増えたことから交通関連１２法を改正する「運輸安全法」を成立させた。住宅でも、建築確認を民間開放した結果、耐震偽装を見抜けず、建築基準法など関連４法を改正し、罰則強化を盛り込まざるを得なかった。　また大規模小売店舗法を緩和した結果、商店街の“シャッター通り”化が深刻になり、大型店の郊外出店の原則禁止を打ち出した。さらに金融の分野でもビッグバンを進めた結果、ホリエモンや村上ファンドなど法律の裏をかいて金儲けする連中が相次ぎ、規制を強化する金融商品取引法を成立させた。 ────────────────────────────────────── ■ イラク陸自撤退めぐり調整　関係３閣僚が会談へ ────────────────────────────────────── 　麻生外相、額賀防衛庁長官、安倍官房長官の３閣僚はきょう（１９日）午前にも会談し、イラク南部サマワで活動する陸上自衛隊の撤収に向けた調整を行う。　陸自の撤収は、サマワを含むムサンナ州の治安権限の多国籍軍からイラク政府への移譲が「大前提」（麻生外相）で、移譲は近く決まるとの見通しが強まっている。政府は、２９日にワシントンで開催される日米首脳会談の前までに陸自撤収を正式決定したい意向で、順調に進めば週内にも小泉首相が撤収を最終決断し、発表する運び。　３閣僚会談では、陸自撤収問題のほか、北朝鮮が「テポドン２号」とみられる新型長距離弾道ミサイルの発射準備を進めていることについても、情勢分析や対応を話し合うとみられる。

■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2006年 5月25日号 -1 ■■■ http://www.ngendai.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ Today's Top News ◇◆ 庶民は怒る　大銀行の最高益まともな仕事がバカらしくなる世相風潮に警告巷の庶民が働いて貯めた銀行預金の利率を１５年前の水準に戻せ、三菱ＵＦＪ銀行殿 ■ ＩＴ企業　相次ぐ赤字決算、下方修正 ■ “郵貯”トヨタを超える１．９兆円の利益　やっぱり不要だった郵政民営化 ■ 世界同時株安止まる？　ＮＹ続落も欧州、東京でブレーキ ■ 〈ＮＨＫ〉２年連続で減収減益　３割が受信料払わない ■ トヨタ奥田会長　低俗な民放テレビ番組批判 ■ 村上世彰氏シンガポールに永住か　地元紙報じる ■ 〈東証〉１万５６００円割れ　追い証迫る個人投資家を襲う新手詐欺 ■ 〈マクドナルド〉人材確保のため定年制廃止 ■ １本５０万円！　「山崎３５年」限定発売 ■ 〈ＵＳＪ〉初の値上げで大人５８００円へ ■ 〈トヨタ〉中国高級車市場本格バトル！　ホンダや欧米メーカーより怖い敵 ■ 早くも中元商戦スタート ■ 〈新生銀行〉八城会長退任 ■ 〈ライブドアオート〉取締役候補２人が辞退 ■ 〈東武鉄道〉新東京タワー建設で５００億円調達 ■ 〈ホンダ〉鈴鹿でのＦ１開催を目指す ■ 〈エフエム東京〉松下の中村社長が社外取締役に ■ 〈三越〉物流部門２００人削減 ■ 【話題の焦点】・夜のｗ杯も大盛況！男性天国ドイツ　プールサイドで全裸美女と３Ｐも！！ ─ Today's Top News ──────────────────────────── ■ 庶民は怒る　大銀行の最高益 ■ まともな仕事がバカらしくなる世相風潮に警告 ■ 巷の庶民が働いて貯めた銀行預金の利率を ■ １５年前の水準に戻せ、三菱ＵＦＪ銀行殿 ────────────────────────────────────── ---------------------------------------------------------- 不良債権が減って戻り益が出たため史上最高の利益が出たなどといっているが、少しは預金者に戻したらどうなのか公的資金注入で救済され、ゼロ金利の日銀のカネを使い、庶民には利子も払わずに支店を次々閉鎖してきた金貸し業が、こんなに大儲けしていいものなのだろうか ---------------------------------------------------------- 　これは、いくらなんでも儲けすぎだ。大手銀行が軒並み空前の好決算を記録している。　きのう（２３日）大手銀行６グループの決算が出揃った。「三菱ＵＦＪ」「みずほ」「三井住友」のメガバンクはもちろん、「住友信託」「三井トラスト」「りそな」と、揃って過去最高益を叩き出している。　６グループ合計の最終利益は３兆１２００億円と前期の４倍。バブルのピークだった８９年３月期でさえ１兆６６５０億円だったから、いかにボロ儲けしているかは一目瞭然だ。　なかでも突出しているのが、三菱ＵＦＪである。最終利益は１兆１８１７億円と、銀行業界で初めて１兆円を突破。日本企業トップのトヨタ自動車（１兆３７２１億円）に迫る巨額の黒字を計上した。三井住友も６８６８億円、みずほ６４９９億円と、ＮＴＴ（４９８６億円）の利益を大きく上回った。　ほんの数年前まで金融危機が叫ばれていたのがウソのような状況である。「投資信託や年金保険の販売手数料が大幅に伸びたうえ、過去に積み立てた貸倒引当金が、取引先企業の業績好転で戻ってきたのが大きかった。大手銀は不良債権の処理もほぼ終了。みずほの不良債権比率は１．４１％、三菱ＵＦＪ２．０７％、住友信託はわずか０．９％です。どの大手銀もピカピカの決算内容。三菱ＵＦＪ、みずほ、三井住友は今期中に公的資金を完済する予定です」（経済ジャーナリスト・松崎隆司氏）　大手銀行はまさに我が世の春だ。 ▼ 預金者を犠牲にした空前の好決算 ▼ 　しかし、こんなバカな話はない。今回の好決算が、大銀行の血のにじむリストラや、画期的なビジネスモデルを考えた成果なら構わない。だが、銀行ボロ儲けの理由は、ひとえに「公的資金」と「ゼロ金利」のおかげだ。すべては預金者を犠牲にした結果である。　銀行に投入された公的資金の総額は、預金保険を含め４７兆円。国民１人当たり３６万円が“銀行救済”の名目で吸い上げられた。　ゼロ金利政策の被害はより甚大だ。バブル崩壊後の超低金利で「９１～０４年に家計が失った金利収入は累計３０４兆円」（日銀の白川方明理事）に上る。要するに、家計から銀行に３０４兆円ものカネが“所得移転”されたということだ。帝京大教授の降旗節雄氏（経済学）が言う。「ゼロ金利の恩恵で銀行はタダ同然で資金を調達してきた。本来、払うべき利子を払っていないのだから儲かるのは当然。銀行にとってカネは商品そのもの。コストゼロで商品を仕入れて売っているのだから、誰がやったって儲かりますよ。カネを右から左へ動かすだけで銀行が一方的に儲かるシステム。これで銀行経営者に好決算を誇られてもシラケるだけです」　そもそも、モノもつくらないカネ貸しが、こんなに儲けていいのか。 ▼ 預金金利はバブル時の「６％」が妥当だ ▼ 　これだけの好決算を記録したら、少しは預金者に還元するのが当然である。これまで、多大な犠牲を強いてきた預金者に「長い間、ご迷惑をおかけしました」と三つ指ついてもバチは当らないというものだ。　ところが、大銀行は預金金利を上げる気はサラサラない。「儲け過ぎといわれる実感はない」（みずほ前田晃伸社長）、「外資に比べると収益構造は弱い」（三菱ＵＦＪ畔柳信雄社長）という態度である。これからも超低金利を続けるつもりだ。経済評論家の広瀬嘉夫氏が言う。「現在、普通預金金利は０．００２％。１００万円を１年間預けても利息は２０円です。スーパー定期預金（３００万円未満１年物）でも利率は０．０８％。１００万円を１年間預けても利息はたったの８００円です。税引き後の手取りは６４０円。ＡＴＭで他行に２回も振り込めば、手数料で利息は吹っ飛んでしまう。いくらなんでも、こんな低金利を続けるのはヒドすぎる。大銀行は軒並み過去最高の儲けを出しているのだから、日銀のゼロ金利解除を待たず、自発的に金利を引き上げるべきです」　どの程度の金利水準が妥当なのか。バブル期の２倍の利益を上げているのだから、極端に言えば、バブル当時の預金金利にしたっていいのじゃないか。バブル末期の９１年、普通預金は２．０８％、定期預金は６．０８％だった。この水準に戻せば、庶民の懐も温かくなること請け合いだ。「金利６％なら、１２年で預金は２倍になります。１０００万円の利息は年間６０万円。これなら年金生活者も退職金を預けるだけで小遣い程度は稼げる。金利を当てに老後の人生設計をしていた預金者も救われます」（金融アナリスト）　１兆円の“最終利益”を出している大銀行の三菱ＵＦＪ銀行に、この程度の預金金利の引き上げがやれないはずがない。　預金金利の引き上げと同時に、バカ高い手数料も即刻、引き下げることだ。そもそも、預金者にマトモな利子も払わずに手数料を取ろうという根性が間違っている。何より、午後６時以降にＡＴＭで預金を引き出すと、１０５円も手数料を取られるなんておかしい。なんで自分のカネを下ろすのに手数料を取るのか。 ▼ 庶民を食いものにしてきた日本の銀行 ▼ 　これまで日本の銀行は、一度でも庶民の味方をしたことがあるのか。いつも弱い者をいじめてきただけだ。　日本経済がデフレ不況にあえいできたここ数年間、容赦ない「貸しはがし」「貸し渋り」で中小企業をトコトン苦しめてきた。　ある日突然、運転資金を引き揚げられて会社が倒産、自殺した経営者が何人いたことか。　その反対に、借りる必要のないカネを無理やり企業に貸しつけている。三井住友銀などは、融資先の中小企業に「融資を受けたいなら“金利スワップ”を買え！」と有無を言わさず金融商品を押しつけている。これがマトモなバンカーのやることか。商業道徳のカケラもない。少しは恥を知ったらどうだ。「雨の日に傘を取り上げ、晴れの日に傘を貸す――。これが日本の銀行のやり方です。銀行は免許業者なのに、社会的な責任を果たそうという気がまったくない。儲かりさえすればいいという態度です。自分たちが公的資金で助けられ、ゼロ金利という庶民の犠牲の上に成り立っているという謙虚な態度がまるで見えない。これじゃ、とてもバンカーとは呼べない。ただのカネ貸しです」（広瀬嘉夫氏＝前出）　キャッシュカードの偽造が問題になった当初、「預金者が悪い」と責任を転嫁したこともあった。　バブル期を超える空前の決算を挙げながら、預金者に還元しないで済ませようなんて絶対に許されない。重ねて言うが、即刻、預金金利を上げることだ。

■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2006年 5月10日号 -1 ■■■ http://www.ngendai.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ Today's Top News ◇◆ 案の定暴走し始めた防衛庁自衛隊「２兆円も３兆円もかからない」と放言額賀長官はグアム以外の日本負担費用について平然といい放ったが、一体何様のつもりなのか、クビにしないと駄目だ ■ 〈村上ファンド〉「海外脱出」情報 ■ 白いんげん豆ダイエットで下痢や嘔吐　情報番組で紹介したＴＢＳに苦情殺到 ■ ヒルズ「籠城」１０日間　ホリエモン優雅な保釈生活 ■ 〈ＵＳＥＮ〉「年内統合」断念 ■ 〈国交省〉阪神の「安全」懸念　村上ファンドから事情聴くことも ■ 中央青山業務停止へ　大手監査法人初、カネボウ粉飾で ■ 開業５年で累損一掃安斎隆セブン銀行社長「１０万円以下の個人ローンに参入する」 ■ ＪＲ９％増、航空各社も好調　ＧＷホクホク ■ 〈ダイハツ〉新小型車「ＣＯＯ」発売 ■ 《北米トヨタ　セクハラ訴訟》本紙独自入手　訴状に書かれた大高社長の言動 ■ 手数料半分！　野村系ネット証券参入の大ショック！！ ■ 若い女性から主婦まで　バレエシューズの人気急騰 ■ 経団連・奥田会長　急速な円高警戒　理想は１１０～１２０円 ■ 〈ＧＭ〉「オペル」日本撤退 ■ 【話題の焦点】・腹を立てちゃダメ！ハァ～？　別にィ～？　「ブログ型新人」のあしらい方 ─ Today's Top News ──────────────────────────── ■ 案の定暴走し始めた防衛庁自衛隊 ■ 「２兆円も３兆円もかからない」と放言 ■ 額賀長官はグアム以外の日本負担費用について平然といい放ったが、 ■ 一体何様のつもりなのか、クビにしないと駄目だ ────────────────────────────────────── ---------------------------------------------------------- 国会の審議もなしに米軍再編成のドサクサに紛れてのやりたい放題を傍観していたら悪夢再びの事態になりそう軍部が独走し太平洋戦争に突き進んだ時と同じ、東アジアやテロの脅威を煽って米軍との一体化、甘言を弄して国民を騙し国内米軍基地、米国領内米軍基地建設に巨額の税金を差し出す無法は許せない ---------------------------------------------------------- 　こんなバカな話があっていいのか。絶対に許したらダメだ。　米軍再編成で、突如飛び出した「日本負担３兆円」。先月２５日、ローレス米国防副次官が「米軍再編に伴う日本側の負担は３兆円以上」と発言し、さすがの安倍官房長官も「途方もない額」と首をすくめた。　てっきり米軍がムリ難題を吹っかけ、日本の政府・防衛庁が頭を抱えているのかと思ったら、とんでもなかった。あろうことか、この巨額負担は防衛庁が米国に持ちかけていたものだった。当のローレス副次官が７日、テレビでこう暴露したのである。「３兆円のもとになった情報は日本側パートナーから提供された」　これには唖然だ。米軍再編はアメリカが自分たちの都合で始めるものだ。　だから日本政府は「ビタ一文、税金から払う気はない！」と突っぱねるのが当然だ。なのに自ら「３兆円をどうぞ」と申し出るなんて防衛庁は一体、何を考えているのか。　しかも防衛庁トップの額賀長官は、平然と「２兆円も３兆円もかからない」「ハッキリした数字は分からない」と言い放つ始末だ。自分たちから米軍に３兆円を提案しておきながら、「よく分かりません」とトボケるなんて国民をバカにするにも程がある。　元レバノン大使の天木直人氏が言う。「日本から申し出たのだから、最終的に３兆円近くの税金が米軍再編に費やされるのは目に見えています。安倍官房長官は『しかるべき予算措置が必要になる』と、“米軍増税”まで匂わせている。日本の３兆円負担は既定事実とみるべきです」 ◆ 米軍再編に便乗し「軍隊」になることを画策 ◆ 　防衛庁と米軍の一連のやりとりは、どう考えたって異常だ。　外交、安保は国家の根幹。国民の議論や同意が欠かせない。ところが防衛庁は、国会審議もなしに、米軍再編のドサクサに紛れて勝手にポンと３兆円もの巨額費用を提案している。シビリアンコントロールのカケラもない。「今回の在日米軍再編について、外務省は『日米安保を逸脱する』と一貫して消極姿勢でした。なのに防衛庁は終始、積極的だったといいます。その表れが、３兆円負担の申し入れでしょう。なぜ防衛庁がここまで必死になっているのか。理由は明らかです。米軍の世界的再編に便乗する形で、自分たちを『軍隊』として国民に認知させようとしているのです。実際、再編問題を決着させた日米の外務・防衛担当閣僚による２プラス２は、共同発表で『同盟関係における協力は新たな段階に入る』とうたい、米軍と自衛隊が一体化を進める方向を示した。今回の米軍再編は、米軍と防衛庁との “合作”と言っていい。防衛庁の野心を感じます」（天木直人氏＝前出）　それでなくても、最近の防衛庁・自衛隊は暴走しつつある。　背広組は自民党国防族とつるんで「防衛省」に格上げしようと画策。ついこの間は、憲法を逸脱する半島有事を想定した綿密な作戦行動を密かに立てていたことが発覚した。　防衛庁・自衛隊の動きは危険というしかない。 ◆ 沖縄の負担軽減はまったくの大ウソ ◆ 　防衛庁、自衛隊のやり口は、戦前の軍部と同じだ。　戦前、軍部は「満州は日本の生命線だ」「アジアの植民地を列強から解放する」などと国民を煽って暴走。戦線を拡大し、無謀な太平洋戦争に突入していった。６０年後の今回は、北朝鮮や世界的テロに対する国民の不安を巧みに煽りたてて、突っ走ろうとしている。　しかし、甘言を弄して国民を騙し、米軍再編のために３兆円もの税金を差し出そうなんて冗談じゃない。　だいたい、小泉政権は米軍再編に伴う費用負担を「沖縄の負担軽減のためには仕方ない」という理屈でゴマカしているが、ペテンもいいところだ。沖縄の負担はまったく減らない。「確かに沖縄の海兵隊８０００人がグアムに移転しますが、移転するのは第三海兵遠征軍司令部など。爆音や事故の元凶である実戦部隊は移転しない恐れがあります。しかも、第三海兵遠征軍司令部に代わって、別の部隊が沖縄に残る。名称や規模が変わるだけで、負担はそのままです。そもそも在日米軍の再編は、米軍の世界的なトランスフォーメーションの一環。日本の都合とは関係ない。グアムに移転させるのも、アジア太平洋をにらんだ戦略拠点だからです。沖縄の負担軽減ウンヌンは、あとからつけた理屈にすぎません」（立正大教授・金子勝氏＝憲法） ◆ 「国民を守らない」のが日本の軍隊 ◆ 　これ以上、防衛庁、自衛隊の暴走を黙認していたらどうなるか。恐ろしいことになる。　いまや国民の８５％が「自衛隊に良い印象を持っている」（内閣府調査）と答えている。「北朝鮮の脅威に備えるには自衛隊が必要だ」「災害活動で頑張っている」などと考えているのだろうが、甘すぎる。　イザという時、自衛隊が守ってくれると思ったら大間違いだ。日本の軍隊が国民を助けないのは有名な話。　戦前、沖縄では多くの日本人が日本軍によって銃殺された。中国残留孤児が発生したのも、旧ソ連軍が満州に侵攻した時、“精強”を誇った関東軍が居留民を置き去りにして真っ先に逃げたためである。　防衛庁、自衛隊に必要以上の力を持たせたらロクなことにはならない。国民はよく実態を見たほうがいい。

■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2006年 4月26日号 -1 ■■■ http://www.ngendai.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ Today's Top News ◇◆ バカな幹事長への責任追及が起きないフシギ選挙戦でフザケたジャンケンポンなどをやったり、国会の恥といわれるチルドレンを投入したりと、小泉自民党は政党として国民をナメ切っているこんな政権党は先進国として恥ずかしい ■ 米軍グアム移転費「７１００億円負担」のインチキ ■ 《日銀出張費不正追及》竹中日銀総裁への布石！？ ■ あのニセメール・永田クンはどうしているのか ■ 今週末ホリエモンが出てくるゾ ■ テレビ朝日が不気味がる　ナゾの個人筆頭株主の存在 ■ 霞が関異変　どんどん減っていく男性官僚 ■ 補選ショックであっさり１万７０００円割れ　まだまだ脆弱な株式市場 ■ 〈阪急〉〈阪神〉〈ＵＳＥＮ〉この話題企業の株価はどうなるか ■ 北欧の低価格家具・イケアが日本に再上陸（千葉・船橋） ■ 〈ＢＭＷ〉２人乗り新型クーペ登場 ■ 手放しでは喜べない　海外生産初の１０００万台突破の不安 ■ 〈花王〉２４年の経常増益記録ストップ　カネボウ化粧品買収で ■ 流通も格差社会！？百貨店９年ぶりプラス　スーパーは減少続く（０５年度売上高） ■ 〈サイボウズ〉ライブドア子会社買収 ■ 消費者金融３社の格付け見通し引き下げ　貸金業制度見直しで（米Ｓ＆Ｐ） ■ 〈東証〉社外取締役にアフラック副会長 ■ 株式上場の調査　東証マザーズが１番人気（帝国データ） ■ 元ユニクロチームが再生支援　ロッテリアが再デビュー ─ Today's Top News ──────────────────────────── ■ バカな幹事長への責任追及が起きないフシギ ■ 選挙戦でフザケたジャンケンポンなどをやったり、国会の恥といわれる ■ チルドレンを投入したりと、小泉自民党は政党として国民をナメ切っている ■ こんな政権党は先進国として恥ずかしい ────────────────────────────────────── ---------------------------------------------------------------------- 古い自民党は壊れたと小泉ヒトラーは絶叫したが「悪い自民党」に変わり、マトモな政治理念も政治良識も内政外交への確たる政策もない単なる税金ドロボー集団と化してしまっている ---------------------------------------------------------------------- 「思い知ったか！」「有権者をバカにするからだ」――。心ある国民は、衆院千葉７区補選の結果に留飲を下げたのではないか。それほど、武部勤幹事長が陣頭指揮を執った選挙戦は、トコトン国民をナメ切ったものだった。　自民党の「悪フザケ」を象徴していたのが、武部幹事長が大声で連呼していた「最初はグ～！　サイトウケーン！！」というジャンケンパフォーマンスだ。武部幹事長が自ら考案。本人はよほど気に入っていたらしいが、有権者には大ヒンシュクだった。政治評論家の有馬晴海氏がこう言う。「あのジャンケンポンは完全に選挙戦にマイナスでした。千葉に縁もゆかりもない埼玉県副知事だった斎藤候補を、落下傘させたのは武部さんだと言われています。そこで民主党は『最初はグ～！　埼玉県（サイタマケン）』と切り返し、斎藤候補と地元との縁の薄さを有権者に印象づけた。自民党内から『ジャンケンはやぶヘビだった』という声が上がっています」　幹事長とは本来、選挙資金集めには奔走しても、選挙戦そのものはドカッと構えて地元の市議や県議に任せるもの。なのに武部幹事長は、自ら常勝幹事長と名乗って１１回も選挙区に乗り込み、選挙用ポスターやビラまで用意していた。前代未聞のことだ。 ◆ 国民をバカにした選挙戦でシッペ返し ◆ 　武部幹事長の悪ノリはジャンケンパフォーマンスだけじゃない。人気稼ぎをしようと小泉チルドレンも連日連夜、投入した。「杉村太蔵クン以下、チルドレンがやったことはまるでチンドン屋です。“男装の麗人”こと井脇ノブ子はいつものピンク服を着て、斎藤候補の演説の傍らで『いいぞ～』『そうだ～』とブンブン手を振り回しながら意味不明のジャンプを繰り返していた。かと思えば、斎藤候補と東大で同期だったという片山さつきは『奥さんより私と一緒にいる方が長い』とベタベタ絡んでいた。チルドレンが選挙区に入るたびに票が減るので、地元自民党サイドからは悲鳴が上がっていたほどです」（千葉政界関係者）　選挙終盤には土下座のハマコーやら浅香光代といった“部外者”まで投入。ドンチャン騒ぎをするだけで、マジメな政策論など度外視だった。立正大教授の金子勝氏（憲法・政治学）がこう言う。「今回の補選を見れば、いかに武部幹事長が国民をバカにしているかが分かります。民主党が『格差社会の撤廃』を明確に訴えていたのに、正面から政策論争をする気はゼロ。パフォーマンスをしながらゾロゾロと街を練り歩けば、有権者など簡単に騙せると甘くみていた。そのシッペ返しが民主党勝利ということ。武部幹事長に対する有権者の反発は相当、大きかったはずです」　ところが“Ａ級戦犯”の武部幹事長に対して、自民党内から責任追及する声がまったく上がらない。一体、どうなっているのか。 ◆ かつての自民党なら幹事長は即刻クビ！ ◆ 　こんなふざけた幹事長に対して「早く辞めろ」の声ひとつ上がらないなんて、自民党は末期的というしかない。　小泉首相は「もう昔の自民党は全部ぶっ壊しちゃった」と補選の街頭演説で絶叫していたが、なんのことはない、「昔よりもっと悪い自民党」に変えただけだ。少なくとも小泉政権以前だったら、あんなバカな選挙をやった幹事長は、補選で敗北した翌日にはクビになっていたはずである。「もはや自民党は、政党の体をなしていません。かつての自民党なら、大事な選挙で野党に敗れたら『幹事長は責任を取れ』『チルドレンは全員謹慎だ』と侃々諤々、議論が噴出していたはずです。ところが、誰も執行部の責任を追及しない。『どうせ９月までの政権さ』と醒めた気分もあるのでしょうが、小泉独裁体制下では“物言えば唇寒し”と誰もが沈黙している。こんな無責任で無気力な政権政党は、先進国のどこにもありません」（政治評論家・山口朝雄氏）　そもそも良識あるマトモな政党だったら、いくら武部幹事長が低能でも、あんな選挙戦は絶対にやらせなかったはずだ。 ◆ いまや全議員が「偉大なるイエスマン」 ◆ 　いまや自民党は、単なる“税金ドロボー集団”になり下がったも同然だ。「国民の期待に応えよう」「自分の政治理念を実現したい」とマジメに政治をやっている議員は、ほとんどいない。前出の山口朝雄氏がこう言う。「地域に根ざした古いタイプの自民党議員は、利権など問題も多々あったが、それなりの政治信条があった。一家言ある個性派議員や論客も多かった。ところが、小泉首相は自分に逆らうウルサ型の議員をことごとく追放。党内の４分の１以上を、杉村タイゾー議員を代表とするチルドレン議員で埋め尽くしてしまった。果たして彼らに、どれほどの政治哲学や理念、内政外交への確固たる政策があるのか。小泉首相と武部幹事長が『右向け右』と命じたら、唯々諾々と右を向くだけでしょう。自民党は本当に空っぽの政党になってしまった。これでは幹事長批判が噴出しないのも当然です」　国会議員の最大の仕事である「立法」さえ、自民党議員はまともに果たしていると言えるのか。以前は、政調会や総務会で激しく政策論議を交わしていたが、いまでは「経済財政諮問会議」や執行部、霞が関が決めた方針に黙って従うだけ。単なる員数合わせである。こういうのを税金ドロボーと呼ぶのだろう。　こんな政党にいつまでも日本の舵取りを任しておくわけにはいかないのじゃないか。 ────────────────────────────────────── ■ 米軍グアム移転費「７１００億円負担」のインチキ ────────────────────────────────────── ▼ 「家賃で返済させる」の捕らぬタヌキ ▼ 　沖縄の米軍グアム移転をめぐる経費負担問題が、きのう（２４日）の日米防衛首脳会談で合意した。日本側の負担額は、米政府の見積もる総経費１０２億７０００万ドル（約１兆１９００億円）の５９％分の６０億９０００万ドル（約７１００億円）。額賀防衛庁長官は「米側の要請する７５％（７５億ドル）よりも日本の割合を低くできた」と成果を強調しているが、本当に“成果”なのか。「米軍は昨年１０月、グアム移転の経費を６０億ドル（７０００億円）とする試算を現地調査からはじき出していますが、これが実際にかかる経費ともっぱら。つまり、米側が出した経費１０２億７０００万ドルは日本の負担率を６０％以下にするために水増しした数字で、日本の税金をふんだくるためのマヤカシの可能性が高いのです」（外交関係者）　負担額が米国の思惑通りなら、その使い道もインチキだ。日本政府は６０億９０００万ドルのうち１５億ドル（１７５０億円）を米兵の家族住宅や部隊施設を建設するために出資、「家賃で返済させる」と将来の回収を想定しているが、大家より店子の方が強い立場だから「払えない」と言われればそれまで。捕らぬタヌキの皮算用で、全額タダでもっていかれる可能性が高いのだ。　しかも米国は「施設建設の仕事は国内の失業者に回す計画」（事情通）というから、われわれの税金は失業対策費にも化ける。軍事ジャーナリストの鍛冶俊樹氏が言う。「そもそも米軍グアム移転は、米国が進める世界的軍事再編の一環で、日本が移転経費を負担すべき問題ではないのです。ところが小泉首相が『沖縄県民の負担軽減のため』と言い出したから、まるで日本がお願いして移転してもらうかのように話がスリ替えられ、さらに昨年内の合意を米国側に伝えたものだから、『遅い、早くしろ』とせっつかれていた。このため日本側が政治決着を急ぎ、大幅譲歩させられてしまったのです」　盗っ人に追い銭――小泉政権の対米隷属でまた血税が海外に流出する。

■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2006年 3月25日号 -1 ■■■ http://www.ngendai.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆ 明日、明後日の『日刊ゲンダイ Dailymail』は休刊です ☆ ◆◇ Today's Top News ◇◆ 「勝手にしやがれ」と言いたい米軍のグアム移転に日本人の税金７５億ドル（８８００億円）をアメリカに差し出し、米軍岩国移転に住民の反対を黙殺して計画通り実施という小泉アメリカ身売り首相売国奴がはびこる独裁国でもある ■ 正体暴露　竹中大臣放言「民間には知恵がない」 ■ 小泉政権いよいよ「消費税アップ」「サラリーマン増税」 ■ ライブドア株価１００円突破　フジテレビ大損、外資ボロ儲け ■ ライブドア「３月査定」で大量退職か　業績給が裏目 ■ 永田議員辞職拒否（懲罰委） ■ 野田前国対委員長が意味深発言　「墓場まで持っていく」 ■ 非正社員の賃金は６割　正社員との格差拡大 ■ 高齢者の介護保険料２４％アップ　月額４０９０円に ■ 空のデタラメに利用客憤激！！　「フツーの企業ならとっくにアウト」 ■ 有名企業　新人争奪現場 ■ 〈三菱ＵＦＪ〉反乱の兆し！？　「東海三菱銀」設立構想の波紋 ■ 日興、東京スター銀を買収へ ■ 新型インフルに高い効果　富山化の新薬候補、動物実験で ■ 「ワンセグ」で提携　ＫＤＤＩとテレ朝　連動サービス展開へ ■ 〈リプトン〉日本発売１００周年記念　ＰＵＦＦＹが紅茶大使に ■ これぞ“究極の男の１人旅”　クルマに泊まろう！ ■ ３坪ログハウス　１００万円で「男の隠れ家」を造る ■ 【話題の焦点】・「エビちゃんＯＬ」って何だ ─ Today's Top News ──────────────────────────── ■ 「勝手にしやがれ」と言いたい ■ 米軍のグアム移転に日本人の税金７５億ドル（８８００億円）を ■ アメリカに差し出し、米軍岩国移転に住民の反対を黙殺して ■ 計画通り実施という小泉アメリカ身売り首相 ■ 売国奴がはびこる独裁国でもある ────────────────────────────────────── -------------------------------------------------------------------------- この国は独立国でもないしアメリカの５１番目の州にしてももらえないし、未だにアメリカの占領国であるようだ民主党のこの体たらくで国会審議などまともにやれず米軍再編というアメリカのご都合に異も唱えず国会の集中審議もやらずいいなり放題の上、この国の資産をアメリカに売り渡しているデタラメ政治だが、ほとんどの国民は骨抜きにされて傍観しているだけだから、もう希望も絶望もない現状実情 -------------------------------------------------------------------------- 「もう勝手にしやがれ」と言いたくなる。米軍のグアム移転へのベラボーな経費負担の押し付けと、それを受け入れようとしている日本政府の対応だ。われわれ国民の血税を勝手にジャブジャブ使う魂胆である。　米国は沖縄の海兵隊８０００人をグアムに移転するため、総経費１００億ドルのうち７５％の８８００億円を負担しろ、と言ってきている。しかも、この内訳は移転費用だけではなく隊員や家族の住宅、訓練施設や道路、港湾の整備費まで含まれているのだ。　米国はこの半年間で、負担額をつり上げてきた。昨年１１月時点の移転予定は７０００人、日本の負担は３２００億円前後と言っていたのに、その後、人数は８０００人に増え負担額はどんどん膨らんでついに８８００億円。「引っ越し代だけではなく新居の費用まで出せ」ではまるでヤクザのイチャモンつけである。「軍縮」編集長で神奈川大学教授の田畑光永氏が言う。「まったく理不尽な金額です。毎年２３００億円もの思いやり予算を出す小泉首相だから、要求に応じるだろうと見ているのでしょう。そもそも米国の２５％負担も本当なのかどうか。グアムは米国領土で日本の会計検査院もチェックできないから、われわれの税金がどう使われるかまったく分からないのです」 ◆ 「移転は沖縄県民のため」のおためごかし ◆ 　米国は「基地移転は沖縄県民の要求だから、移転費用を負担するのは当然だ」と主張している。これは屁理屈で、日本の足元を見た言いがかりだ。米国が急にいい人になって、沖縄県民の悲願を理解したわけではない。　海兵隊のグアム移転は米国の都合で、世界規模の軍事再編の一環なのである。「ブッシュ政権は世界の基地に米国軍隊を大量配置する戦略から、拠点を離れて自由に部隊展開できる戦略へ転換する計画です。アジアでは在韓米軍３万人のうち１万２５００人を移動、在日米軍のうち沖縄の８０００人をグアムに移転させ、機動部隊として再編成する。米国は『新たな脅威やテロの危険性がある』として、中東から朝鮮半島までの“不安定の弧”に、いつでも出動できるようにする作戦です」（軍事ジャーナリスト・神浦元彰氏）　厚木基地の米空母艦載機の岩国基地移転も、普天間基地の辺野古移転も、すべてこうした米軍再編の一環である。米国は相手にとって理不尽であろうと自分の都合のいい基準を押し付けてくる。グローバルスタンダードではなくヤンキースタンダード。ちなみに米国の移転問題担当の国防副次官の名前はＬａｗｌｅｓｓ。日本語に訳せば「無法な、理不尽な」――むべなるかな、である。 ◆ 米国の言いなりに決まる基地移転と費用 ◆ 　それにしても情けないのが日本政府である。米国と対等に渡り合うどころか、忠犬よろしくシッポを振って服従するだけ。今回の「命令」にも異議を唱えず、“ご主人様”のご機嫌を損ねないためなら、国民なんて二の次、三の次だ。　岩国基地への移転問題では住民投票で「反対」が８７％にのぼったのに、小泉は「賛成か反対かと言えば反対だろうな」とどこ吹く風。「住民投票は一種の地域エゴイズム」（片山虎之助参院幹事長）とか「市合併の直前で効力は１週間しかない」（山崎拓前自民党副総裁）と言いたい放題だ。　普天間基地の辺野古（沖縄県宜野湾市）移設をめぐっても、地元の強硬姿勢に小泉は「（政府案の建設計画を）１センチたりとも変更しないということではない」と言うが、米政府と最終報告をまとめる期限は今月末だから、最後は「努力したが間に合わなかった」とか言って米国の言いなりになるのは間違いない。「最終報告をまとめた後の４月には、政府は海域の埋め立て権限を都道府県知事から国に移す『米軍再編推進関連法案』を国会に出します。米軍グアム移転に伴う巨額経費を負担する措置も盛り込まれる」（関係者）という。一体どこの国の首相なのか。 ◆ まるで日本は占領国扱いだ ◆ 　大マスコミも世論も「日本はアメリカに守ってもらっているから負担はやむをえない」という空気がある。小泉も「米国は我が国への攻撃を自国への攻撃とみなす唯一の国」と繰り返しているが、「守ってくれる」は幻想に過ぎない。１９９７年に米国との間で取り決めた「日米防衛協力の指針（ガイドライン）」には、日本への武力攻撃に対する防御は「自衛隊が一義的責任を負う」とハッキリ明記されているのだ。つまり、米国が軍を日本に駐留させているのは自国の利益のためだ。逆に日本は巨大な米軍基地があることで危険にさらされているのが真相である。前出の神浦元彰氏がこう言う。「７７年以来、毎年巨額の思いやり予算が駐留米軍に支払われています。それ以外の経費も入れると、約３万３０００人いる米兵１人当たり１８００万円。パーティーで使うナイフやフォーク、皿、充実したスポーツジム代まで請け負っている。このうえ米国はグアム移転に伴って７５億ドル、８８００億円を出せと要求している。政府は『日本を外敵から守ってくれる』という保険のつもりでしょうが、額に見合う保障は何一つありません」　それほど米国に守って欲しいのなら、いっそのこと「日本を５１番目の州にしてください」と懇願してみてはどうか。あっさり足蹴にされるのは目に見えている。米国の本音は「占領国のように隷属してればいい」ということだ。 ◆ 亡国の独裁者がはびこる危険 ◆ 　米国の占領国であることを証明する在日米軍の基地移転と経費負担。ブッシュの理不尽な要求と、それに言いなりの売国首相の姿勢は、国会の集中審議でとことん吟味すべき課題だ。ところが追及すべき民主党が、ニセメールに騙されたオッチョコチョイ野郎のために腑抜けになっているから絶望的である。前出の田畑光永氏が言う。「国会で政府与党は怖いものナシです。民主党は非力だし、社共では数が足りない。国会でブレーキ役の批判勢力がいないのですから議論にもならない。岩国市の住民投票に対するコメントを見ても、完全にナメています。国会で取り上げられなくては国民も基地移転問題の実態が分からないというのが実情なのです」　ほとんどの国民は情報遮断の中で希望を持ったり絶望する材料すら知らされない。骨抜きにされ、ただ見ているだけという状態だ。国を売りかねない独裁首相が牛耳る日本は亡国の危険水域に入っている。 ────────────────────────────────────── ■ 正体暴露　竹中大臣放言「民間には知恵がない」 ────────────────────────────────────── ▼ 「官から民へ」は大ウソだった！ ▼ 「官から民へ」が持論じゃなかったのかよ――。竹中平蔵大臣の発言に、そう毒づいた読者も多かったのではないか。今週日曜日（１９日）、日経新聞と一緒に宅配された「ＴＨＥ　ＮＩＫＫＥＩ　ＭＡＧＡＺＩＮＥ」（３月号）に掲載されたインタビュー記事は噴飯ものだった。　４ページにわたるロングインタビューでエラソーに吠えている。とくに問題は次のくだりだ。〈政策って実はすごく難しいんです。マクロ経済学の原理も、法律も、精緻な制度も分かってなきゃいけない。人々の心理や政治プロセスも、です。だから、民間のシンクタンクやエコノミストが皆お手軽に政策論議をやってますけれども、役に立つものが少ないんです。民間には本当に智恵が少ない〉　よくぞ、「民間には智恵が少ない」なんて言えたものだ。つい最近まで「民間大臣」をウリにしていたのは、どこの誰だったのか。「官から民へ」とも矛盾する。天に唾する発言だ。　インタビューでは、最初から最後まで、米国を持ち上げる一方で、日本社会や日本人を徹底的にバカにしている。　揚げ句の果てに、〈八十点の人が百人いてもダメな場合が出てくる。百二十点取れる人が一人いる、そういう人を否定せずエンカレッジ（励ます）するようなシステムじゃないと前に行けないですよ〉と、「国民は１２０点のオレ様に文句をつけるな！」と言わんばかりの発言をやってのけている。「竹中発言は、経済財政諮問会議の民間委員への当てつけもあったはずです。竹中大臣は諮問会議を牛耳ってきたが、最近は孤立している。とくに学者としては、竹中大臣より格上の吉川洋東大教授に論破されて恥をかいている。それで『民間は……』という発言になったのでしょう」（事情通）　この程度の男が、学者ヅラして小泉政権を操っていることがよく分かるインタビューだ。 ────────────────────────────────────── ■ 小泉政権いよいよ「消費税アップ」「サラリーマン増税」 ────────────────────────────────────── ▼ 「増税は避けられない」と国会で明言 ▼ 　いよいよ消費税アップが、現実的になってきた。きのう（２３日）の国会審議で、小泉首相が大増税構想を明らかにしたのだ。「歳出削減だけでは基礎的財政収支の回復は困難だ。多くの方々に負担をお願いしなければならなくなることも出てくる」「消費税、所得税、法人税、資産税など税体系全体について国民的議論を深めたい」　小泉政権が、７兆円の「サラリーマン増税」を実施した後、消費税を１０％にアップする「ダブル増税」構想を練ってきたのは公然の秘密。昨年の総選挙では増税を否定していたが、残り任期半年となって、ホンネをムキ出しにした格好だ。「政府・自民党は、明らかに増税の環境整備に入っています。批判の的になってきた公務員宿舎の売却計画をブチあげるなどミエミエです。恐らく、０７年の参院選直後に『政府も身を削った』と増税を強行してくる。きのうの首相の発言は、世論を見極めるアドバルーンです。ニセメール事件で、民主党が戦闘不能に陥っている今が、絶好のチャンスと踏んでいるのでしょう」（国会関係者）　５年間で借金を２５０兆円も膨らませた小泉首相に、財政再建を口にする資格はない。とんでもない首相だ。

■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2006年 3月15日号 -1 ■■■ http://www.ngendai.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ Today's Top News ◇◆ 小泉日本国政府はアメリカの出先機関同然右も左もなぜ傍観しているのか、フシギだ小泉さんお得意の「官から民へ」の改革とやらもすべて米国の要求を丸呑みという植民地と化した小泉竹中スパイ政権下のこの国の絶望的事情 ■ “楽勝予想”石川県議補選に出馬　森前首相の長男必死の選挙戦 ■ 竹中総務相にまた“政治とカネ”疑惑 ■ ヤル気なし？　猪口大臣国会に遅刻　秘書官交代も発覚 ■ これでチェックできるのか　会計検査院が調査対象団体に天下り ■ 「構造改革で格差が広がった」　国民の８割 ■ イラク「自衛隊撤収の状況にない」　外務次官が明言 ■ 〈ライブドア〉上場廃止　スポンサー企業に「平松人脈」急浮上 ■ ジュリアーニ前ＮＹ市長　危機管理ビジネスで日本デビュー ■ 富士重工場でカムリ生産　〈トヨタ〉北米制覇大詰め ■ イー・アクセス吠えた！　ソフトバンク免許返上、ドコモ分割 ■ 三井物産また不祥事　子会社職員２億円横領 ■ オリジン上場廃止へ　イオンＴＯＢ成立 ■ もうすぐデビュー　フレッシュなタカラジェンヌ ■ 【話題の焦点】・元ライブドアの榎本大輔氏だけじゃないゾ！ “宇宙旅行”問い合わせ６００件、成約５件！！ ─ Today's Top News ──────────────────────────── ■ 小泉日本国政府はアメリカの出先機関同然 ■ 右も左もなぜ傍観しているのか、フシギだ ■ 小泉さんお得意の「官から民へ」の改革とやらもすべて米国の要求を ■ 丸呑みという植民地と化した小泉竹中スパイ政権下のこの国の絶望的事情 ────────────────────────────────────── -------------------------------------------------------------------------- アメリカの都合による米国軍隊の再編成プランにいいなりに従っている屈辱的な売国亡国政策を強行する小泉政権、ひと昔前ならたちまち吹っ飛んでいるはず米軍が沖縄からグアムへ移転するためグアム基地建設費用に日本がなぜ３兆円も税金を出すのか、厚木の米軍機の大騒音を住民８７％が反対している山口県岩国へなぜ移すのを強行するのか -------------------------------------------------------------------------- 　法的な拘束力はないとはいえ、山口・岩国市民の８７％もが「ノー」を突き付けた住民投票の結果に小泉政府は頭を抱えているはずだ。基地建設などの振興策を当て込んだ推進派が投票棄権運動を繰り広げる中、過半数の住民が「米軍基地は要らない」と意思表示した。　当然だ。岩国市には沖縄・嘉手納基地を上回る戦闘機１３０機が配備され、１６００人もの米兵が乗り込んでくる。世界最大級の基地になるからだ。　移転元の厚木基地（神奈川）の騒音と危険は尋常じゃなかった。米軍機の離着陸の際、電車が通るガード下と同じ１００デシベル以上の爆音が１日に５０回も響き渡る。艦載機の主力ＦＡ１８戦闘攻撃機は、過去５年間だけで４９回も墜落などの重大事故を起こしている。これがそっくり岩国に移るのだ。 ◆ 政府が恐れる「基地反対」のドミノ現象 ◆ 　政府・自民党は今回の住民投票の結果に「想定内」と冷静なフリをしているが、片山参院幹事長は「地域エゴだ」とホンネを漏らし、山拓安全保障調査会長も「市合併の直前だから投票の効力が１週間しかない」と屁理屈を述べている。九大名誉教授の斎藤文男氏（憲法）が言う。「岩国には“空飛ぶガソリンスタンド”といわれる大型の空輸給油機の移駐も取りざたされています。周辺への危険度は戦闘機とはケタ違いですから、ますます受け入れの説得が難しくなる。住民投票の結果は普天間などのほかの候補地にも波及し、『基地反対ドミノ』になる恐れもあります。反対投票が大きなうねりとなって広がりを持てば、小泉政権にとっては相当なプレッシャーになるはずです」　日米中間報告では「日本は移転前に地元との調整を完了することを確約する」とあるのに、安倍官房長官は「日米で協議が整い次第、それが最終合意だ」なんて言っている。　地元の合意などハナっから念頭にない。　小泉政権は日本国民の声を無視し、ブッシュのために住民の平穏な生活を差し出すつもりだ。 ◆ 米軍の引っ越しに３兆円も供出する小泉 ◆ 　米空軍の厚木から岩国への移転も含めて、米国は世界規模での米軍再編（トランスフォーメーション）を進めている。これは米軍１３９万人のうち、イラク・アフガンを除いて海外に駐留する２９万人の兵士の配置を再編成するというものだ。その目的を、軍事ジャーナリストの神浦元彰氏がこう説明する。「ブッシュ政権は世界の基地に軍隊を大量配置する戦略から、拠点を離れて自由に部隊展開できる戦略へ転換するつもりです。軍事技術の進歩で飛行機の航続距離やミサイルの射程が伸びたため、最前線に軍隊を置く必要がなくなった。またイラクで証明されたように、紛争地域や前線基地への駐留はテロの危険性や地元住民の反感を招くデメリットもある。そこでアジアでは在韓米軍３万人のうち１万２５００人を削減、在日米軍のうち沖縄の７０００人をグアムに移転させるなどして機動部隊として再編成。米国にとって新たな脅威やテロの危険性がある中東から朝鮮半島までの“不安定な弧”に、いつでも出動できるようにするのです」　日本にとってはうっとうしい米軍が去ってくれてホッとできるかと思いきやそうではない。キャンプ座間には米本土から陸軍第１軍団司令部が横田には第５空軍司令部が配置される。兵隊は減っても米軍の司令部が乗り込んで自衛隊をも指揮することになる。さらに移転経費、つまり引っ越し代から移転先の設備まで日本が払うことになるのだからベラボーだ。「在日米軍再編で日本が負担する経費は総額３兆円。普天間基地移設と代替施設建設で１兆円、グアム移転と現地建設費で９４００億円、岩国移転と新基地整備、鹿屋基地整備、嘉手納基地から移転した滑走路整備などでざっと１兆５０００億円です。もっとも、日米地位協定では海外の米軍施設への資金援助はできないので、政府は４月に日米軍事再編推進法を成立させる予定です」（防衛庁関係者） ◆ 米軍の「１０―３０―３０戦略」で自衛隊は指揮下に入る ◆ 　これでは“盗っ人に追い銭”じゃないか。「それだけではない」と前出の神浦元彰氏がこう言う。「再編後の米軍は“１０―３０―３０戦略”です。１０日で攻撃地域に展開し、３０日で敵を殲滅、そして３０日で次の場所での戦闘を可能にする、というものです。問題は敵の殲滅後です。米軍が引き揚げた後の残党狩りから、新国家建設を、同盟国つまりＮＡＴＯ軍や自衛隊にやらせるということ。米国はサマワでの自衛隊の活動を、そのための訓練だったとみているのです」　いよいよ自衛隊と米軍の一体化である。 ◆ 左右の政治勢力はなぜ黙っているのか ◆ 　ブッシュへの更なる忠誠と、自衛隊の米軍指揮下入り――。こんな戦後の大転換にもかかわらず、政治的には何の波風も立っていない。右翼勢力は小泉の売国的従属に腹を立ててもいいはずだし、左翼勢力はなし崩しの軍事大国化には大反対のはず。ひと昔前なら政権のひとつやふたつ吹っ飛んでもいい重大事である。　立正大教授の金子勝氏（憲法）が言う。「まったく不思議です。日本がこんな重大な岐路に立っているのに、違憲的な日米関係がドンドン進んでいる。これは大マスコミが米国の言いなりになっている年次改革要望書（別掲）の詳細をきちんと報じないから国民の間にも対米従属の実態が分からない。それをいいことに小泉・竹中コンビはブッシュの意のままに日本を再編しているのです」　国民がよほど心して事態を見詰めないと、この国はとんでもない方向へと向かってしまう。 ◇ 軍事だけではない　小泉・竹中の「官から民へ」 ◇ ◇ の改革も、すべてアメリカの要求通りだ ◇ 　小泉政権の屈米外交は米軍再編だけじゃない。お得意の「官から民へ」の改革とやらも、すべてはブッシュの言いなりだ。　日本のマスコミはほとんど報じていないが、米国が９３年から毎年、日本に突き付けてくる「年次改革要望書」なる文書がある。この内容を見ると、１０年余り、日本の重要政策はすべて要望書に書かれた米国の要求を丸呑みしたものだったことが分かる。　例えば、米国が９６年に人材派遣の自由化を求めてくると、９９年に人材派遣業を自由化する労働者派遣法が改正。９７年に外国スーパーマーケット出店を要請されると、９８年に大型店立地法が成立。耐震偽装事件で問題になった「建築検査の民営化」も米国の要求通りで、９８年の建築基準法改正とセットで日本に導入されている。　小泉政権になってからは屈米ぶりがさらにエスカレート。０２年の健保の本人３割負担導入、０４年の道路公団民営化、そして、昨年１０月に成立した郵政民営化までもが「年次改革要望書」にちゃんと書かれてある。政治評論家の本澤二郎氏が言う。「小泉首相と竹中大臣は米国のスパイと変わりません。米国産牛肉問題にしても、国民の安全を度外視してまでブッシュに言われるがまま。郵政民営化で国民の財産である郵貯・簡保３５０兆円は外資の食いモノになるし、これでは売国奴と言われても仕方がない。おまけに米国の衣を借りて、自分たちの地位まで築き上げてしまった。ライブドアの堀江にしても、小泉・竹中が推し進めた規制緩和で日本的秩序が破壊されて出たウミのようなものです」　日本は戦後６０年たっても米国の植民地のままだ。

■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2006年 3月 4日号 -1 ■■■ http://www.ngendai.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆ 明日、明後日の『日刊ゲンダイ Dailymail』は休刊です ☆ ◆◇ Today's Top News ◇◆ このままでは議会制民主主義は死滅一党独裁の大政翼賛会時代に逆もどり必至そして憲法改正への道へ着々と進んでいくこの国の悪夢 ■ 東京地裁も見過ごせなかった外務省機密費のデタラメ使途 ■ 耐震強度偽装　木村、ヒューザーに再びガサ入れ　年内は逮捕できない？！ ■ 永田議員全面降伏　それでも残るニセメール５つの謎 ■ ライブドア資金還流工作　スイス系金融社員ら聴取（東京地検） ■ 消費者物価指数　０．５％アップ ■ ＴＢＳをクビになった５１歳元プロデューサーウソ自己紹介当たり前の出会い系サイトで何をしくじったのか ■ 〈ライブドアマーケティング〉社名変更ぐらいでイメージ回復なるか ■ 〈バンダイ〉小さな「ジャズメン」がパワーアップ ■ 有名企業　新人争奪現場 ■ 日本勢振るわずシェア落とす　０５年世界の携帯電話市場 ■ 〈ダイエー〉パチンコ子会社を売却 ■ 〈三菱ＵＦＪ〉５月下旬から自行あて振込手数料無料に ■ ＵＳＪ５周年「ピーターパン」「オズ」が登場 ■ 馬券ネット販売　ライブドアからソフトバンクへ ■ 証券界トップ　取引システムの共通化で一致 ■ トリンプが新“ブラ”ンド投入 ■ 「安さ」より「質」を重視する中年世代に人気上昇中移動もホテルもガイド役もこだわった「ワンランク上の旅」がいい ■ 伊東で体験　スポーツ吹き矢で汗をかき、源泉１００％かけ流し温泉につかる ─ Today's Top News ──────────────────────────── ■ このままでは議会制民主主義は死滅 ■ 一党独裁の大政翼賛会時代に逆もどり必至 ■ そして憲法改正への道へ着々と進んでいくこの国の悪夢 ────────────────────────────────────── -------------------------------------------------------------------------- 民主党は即刻解散して出直す以外、この危機を救う方法はなさそう民主党の議員たちがテレビに出てきてゴチャゴチャ言い訳をしているが、もはや政党として存在している理由がないし、すべての選挙で必ず負けるだろう -------------------------------------------------------------------------- 　永田議員の「ニセ堀江メール」事件は、国民にとって良かったのかもしれない。この騒動を通じて、今の民主党には２大政党制だの政権交代だのを期待しても無理だということが分かったからである。民主党はインチキメールのコピー１枚でガタガタだ。永田は１０日間雲隠れした後の会見で、党の見解とは逆に「引き続きメールについて調査する」と明言。それに自民党が猛反発するとあわてて「本物ではなかった」と訂正して、２日の衆院本会議場で武部幹事長に駆け寄って深々と頭を下げている。「執行部はメールの真贋について永田と詰めていなかった。党内論議の中心はひたすらどんな処分なら自民党と世間は納得するのかということばかり。永田が『辞めたい』というと野田が『私も国対委員長を辞める』と言い出す。それを聞いた鳩山が『幹事長を辞める』というと前原が『それなら私が辞めなければならない』と止めに入る。女子高生のサークル活動じゃあるまいし、辞める辞めないで大騒ぎでした」（関係者）　野田の後任人事はさらにみっともなかった。菅直人に頼みに行ったら「去年も断ったじゃないか」でダメ。高木義明副代表も逃げ、小沢グループも知らんぷり。最後に頼み込んだ渡部恒三がようやく受けた。衆院の副議長までやった党最長老が国対委員長なんて前代未聞。誰もこんな危なっかしいボロ船には乗りたくないのだ。 ◆ 露呈した民主党のてんでんバラバラ ◆ 　前原執行部がアタフタしているのにベテラン組は冷ややかに見ているだけ。これだって前原が昨年の代表選の前後に「旧来のしがらみを断つ」としてベテランの協力を拒否し、民主党を“松下政経塾”党にしてしまったからだ。いまさら「ご協力を」なんて言えた義理ではないのだ。政治評論家の本澤二郎氏が言う。「今頃になって民主党の幹部たちがマスコミに出てあれこれと言い訳をしていますが、ニセメール１枚で、この党がいかにバラバラであるかが分かってしまった。これでは政権交代を目指すどころか政党としての存在意義が問われますよ」　４月には千葉７区の補欠選挙がある。自民党議員の不祥事による選挙だから民主党に分があるはずだが、「永田も野田も千葉選出で、とても戦える状況ではない」（党幹部）というから負けは確実。いや、今後の選挙も勝てる目算はないのが民主党の現状である。 ◆ 前原民主党が小泉自民と連立する可能性 ◆ 　メール問題でボロボロになったとはいえ民主党は野党第１党だ。国会はまだ３カ月半も残っているし、ライブドアに耐震偽装、ＢＳＥ、防衛施設庁の「４点セット」は何も解決していない。当然、追及すべき課題である。　ところが小泉首相は民主党にやたらとやさしい。永田問題では、「処分は民主党が考えること」「人間、誰でも過ちはある。過ちを反省して出直せばいい経験になる」「前原さんにはしっかり頑張っていただきたい」とエールを送っている。　永田議員の懲罰動議にしても、自民、公明両党の幹部が「一番高いレベルのものにしろ」と息巻いているのに、首相は「除名は議員にとって死刑宣告みたいなものだから」と温情発言。いつもの非情さがウソのようだ。　政治評論家の伊藤達美氏が言う。「小泉首相が民主党を深追いしないのは、今後の国会運営上、前原体制の方が都合がいいと判断しているのでしょう。今後、首相が目指している公務員改革も労組と距離を置く前原代表なら理解を得やすいと読んでいるのかもしれない。今ここで民主党執行部を刷新されるよりも、永田問題で貸しをつくった前原体制の方が政権にとってプラスと判断したのではないか」 ◆ 小泉と前原の考えは寸分の違いもない ◆ 　温情だけではない。昨年９月下旬、小泉首相がウシオ電機の牛尾治朗会長を通じて連立を前原に誘ったように、民主党の取り込みを狙っている。　そもそも首相と前原代表はタカ派同士で肌が合う。前原代表は中国脅威論が持論だし、集団的自衛権を行使できるよう改憲を主張。それに対して小泉首相は「我が意を得たり！」と「民主党は安全保障面でも、憲法改正面でも、かなり自民党と似ている」「民主党が自民党と協力できる分野がある」とエールを送ってきた。　立正大教授の金子勝氏（政治学）が言う。「前原代表と小泉首相の立ち位置が一緒なのは改憲や安保問題だけではありません。前原氏は代表就任会見では、格差社会の弊害が取りざたされているにもかかわらず、『改革というものが競われる環境をつくったのは小泉総理の功罪の功の部分だ』と小泉首相を評価していた。先日の党首討論でも『小さな政府論』で意見が一致。大企業減税と消費税増税の立場も鮮明にしている。要するに２人の意見や考えに大差はないのです」　官邸が興味を持っているのは大連立を果たしたドイツのメルケル政権だという。メルケル政権は０５年の総選挙でともに過半数獲得に失敗した保守系と中道左派の２大政党が組んで昨年１１月に発足。議会での議席は７割近くを占め、支持率は現在も８５％ある。圧倒的な数をバックに政府はやりたい放題だ。「メルケル政権は発足１００日足らずで瞬く間に付加価値税率アップを決定。年金支給開始年齢の段階的引き上げ、年金保険料アップも決めました。日本の自民と民主が連立しない保証はないのです」（外交ジャーナリスト）　ある自民党幹部はことあるごとに「ドイツはすごい」と口にしている。まさに本音ではないか。 ◆ 民主党は解散した方が民主主義のためになる ◆ 　このまま行けば、前原民主党が小泉自民党の補完政党から翼賛組織に変わるのは時間の問題だ。それはメール問題でキンタマを握られたからではない。前原が小泉と同じ改憲・アジア敵視の体質だからである。前出の本澤二郎氏が言う。「小泉氏は敵対するものは徹底的に潰してきた。田中真紀子をはじめ野中広務、亀井静香。そして総仕上げに総選挙で郵政民営化反対派を刺客で叩き落とした。その小泉氏が前原氏だけにはミョーに優しいのは民主党を加えた翼賛体制をつくろうとしているからです。そんな誘いに乗るのは昨年の選挙で民主党に投票した人への裏切りで、民主党は即刻解散すべきです」　民主党の中には、軍国化と格差拡大の小泉路線に反対する議員も多数いる。良心的な部分は与野党連立を百パーセント否定しない前原と袂を分かって新たな組織をつくるべきだ。そして前原・松下政経塾党はサッサと自民党に合流すればいい。そのほうがよっぽどスッキリする。与野党がなれ合って軍国化に進むなら、この国の民主主義は死滅だ。ニセメール問題で露呈した前原民主党のゴタゴタはそのことを示しているのである。

■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Business 2006年10月12日号

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